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2002年03月31日(日) 社民党・おたかさんの寂しい晩節

「名義貸し」問題のおかげで、久々に脚光(?)を浴びている社民党。
言うまでもなく、その前身は社会党です。

マルクス・レーニン主義の妄想に取り憑かれた、時代錯誤な政党でしたが、
ほかにろくな野党がなかったせいもあって、いわゆる55年体制の下、
政権を取る気もない野党第一党として存在していました。

しかしその命運もついに尽き、
自民党に担がれる奇妙な形で政権に就いたのを最後に
いよいよ消滅かと思われました。
政権に就いたら解体してしまうところに、
この党がいかに万年野党である事を自己目的化していたか、
わかります。

ところがそこに舞い戻って来たのが、「おたかさん」こと、土井たか子元委員長。
その根強い個人的なカリスマ性を力に、かろうじて存続させてしまいました。
辻元清美もこの時に土井さんが引っ張って来ました。
その後も選挙の度に議席を減らしながらも
市民派とやらを取り込んで何とか今まで生き延びてきました。

「市民」と言えば、いかにも響きはいいですが、
例えば辻元が日本赤軍との関わりを取り沙汰されているように、
壊滅寸前に陥って廃墟化した中に入りこんできた、
ノラ猫みたいなあやしい連中も混じっているようです。
現に、一昨年逮捕された日本赤軍のリーダー重信房子の目的は、
社民党を「人民革命党」化する事だったように記憶しています。

また、社会党時代からの亡霊のような連中も残存していて、
一説には、今回の辻元疑惑は社民党内部からのリークだったという説も
あります。
労組派と市民派の対立を土井党首の存在によって
かろうじてバランスを維持しているのが実情のようです。

そして社民党にとって今回の件が命取りになって、終焉が加速するでしょう。
表面的な党情を見ても、事実上の土井・辻元党だった状態から辻元が抜け、
更に土井さんの影響力が薄れれば、もう党内に人材がいません。
(幹事長の福島瑞穂は記者団に囲まれると埋没してしまうくらい
存在感が薄いし(笑))

また、土井さんは素っ呆けてましたが、名義貸しの事実を知らぬはずはありません。
言葉は全て自分に返ってくるもの、
クリーンが売り物の土井さんが、自民党議員みたいに「秘書が勝手にやった」
で逃げる事はできません。
最悪の場合、引責辞職にまで追いこまれるかもしれません。

15年前に既に壊滅していたかもしれない社会党を
「マドンナブーム」で一時的に救い、
更に、もう死んでいる社民党をまがりなりにもシーボーズのように生き延びさせてきた
おたかさんの神通力も尽き、いよいよ命運極まったようです。

「女性初の党首」「女性初の衆議院議長」と
政界に道を切り開いてきたパイオニア・おたかさんが、
金で汚れて寂しい晩節を迎えてしまうのか.........?
一抹の哀感を禁じ得ません。


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