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2002年04月30日(火) 「プロレスラー」ルー・テーズ死す

28日、かつて力道山の好敵手だった米国のプロレスラー、ルー・テーズが死去。享年86歳。
一般紙にもちゃんと報じられていました。
http://www.asahi.com/sports/update/0429/015.html

この記事で不思議だったのは、「プロレスラーのルー・テーズさん」とあって、
「元プロレスラー」ではない事。
でも、いかに「鉄人」と言われたテーズとは言え、既に現役を引退しています。
他のスポーツ選手例えば往年のプロ野球選手やプロボクサーが亡くなったら、
「元・・・」と呼称されるでしょう。
つまりプロレスラーは、生涯「プロレスラー」なのか?

おそらく、プロレスはスポーツではないという前提なのでしょう。
スポーツ選手なら明確に現役と引退後の区別がありますが、
プロレスラーのそれは曖昧です。
現に、プロレスラーは一旦引退してしばらくしてまた現役に復帰したりします。
あの長州力も復帰しました。
だから逆に、安易に引退せず「生涯現役」を貫いた故ジャイアント馬場は、
むしろ賢明だったとも言えるでしょう。
そう、プロレスラーは、生涯プロレスラー。

したがって、件の新聞記事で「プロレスラーのルー・テーズ」と言われている時の
この「プロレスラー」とは職業ではなくて、
ルー・テーズという「存在そのもの」がプロレスラーという意味にも取れます。
少なくともテーズがいなければ力道山も馬場も猪木も、
そして今日のプロレスも存在しなかったかもしれません。
だから確かに相応しいのでしょう、

――「プロレスラー」ルー・テーズ死す、と。


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