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ラヂオスターの悲劇
トマーシ
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2004年01月10日(土)
眠りの壷

 そして、
 それはまるで細密に描かれた壷絵のごとく
 じっと眺めていると、見えるものは全て曲線ばかりであるような気がしてきた。
 ゴッホの描く空みたいに

 蝕まれているというか、
 全身がすべて温かで致命的なものに浸されていくような感触。

 いつの間にか薄いリボンに僕の体は巻きつかれている。
 最後の祈祷の言葉まで覚えていられぬ。どかすことの出来ないもの。
 スッと力が抜けていくあの刹那。
 
 眠りは赦しなのかもしれない。
 でも赦しているのはきっと自分自身じゃないだろう。