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ラヂオスターの悲劇
トマーシ
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2004年02月21日(土)
蛙と猫

 店から駐車場までそれほどの距離は無いのだけれど、それでもひょんなことが起こったりもする。車を取りに行って店に引き返す道。細い道で、少し暗い。でも黒い塊がポツンと道の真ん中に陣取っているのは見える。ちょうど月明かりがそれを照らしていた。近くまでくると、それは何やらモゾモゾ動く物体で、随分接近しても、それは動こうとしなかった。アクセルを緩める。やがてブレーキに足を乗せて。完全に停止。そこまでくると、ようやくそれは動いた。御馴染みの角二本、ヒョコヒョコと・・・名残惜しそうにその場所を立ち去る。だがなおそこには黒い物体があった。勿論ずっと小さくなったけれど。ゆっくりゆっくり近づく。それは電灯の光でキラリと光る。大きな大きなガマ蛙。微動だにしない。僕は踏まないように恐る恐る車を発進させた。ヒョイと振り返ったけれど、どうやら大丈夫だったみたいで、なおしばらく待っていると、またヒョコヒョコと角二本、確かに珍しい。でも僕の場合、田舎でよりもこちらでのほうがガマ蛙はよく見るけれど。
明日は間違いなく雨が降るだろう。