★宮部みゆき。 『人質カノン』

久しぶりだ、宮部作品。
自称ミヤベファンなのにもかかわらず、あの「摸倣犯」が恐ろしくて
読めない。
気分が重たくなるのが嫌なのだ・・・ああ、ミステリファンの風上
にもおけぬ。「白夜行」や「盤上の敵」を読んだ時みたいな
あんな気持ちになりたくないのだ。
そんな中で、ふと読んでいなかった「人質カノン」を見つけた。

街の中で起きる、小さな事件。ささいな出来事。
でも、それぞれの中に宇宙があるのは、いつもの宮部作品だ。
いつもより・・・心持ち重いテーマが多いかもしれない。
そんな中で、明日へ向けて開いていく感じのストーリー、「生者の
特権」が好きだ。「生きてて、これからも生きていく」のは
当たり前のことだけど、それを自分の手でつかめたと実感するのは
そうそう出来る体験ではない。
だけど・・・・大切なこと、なのだ。

うーむ・・・・いつも何かを残してくれる宮部さん。
やっぱし読むべきか、「摸倣犯」。
2002年05月25日(土)
By ちゃいむ

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