久しぶりだ、宮部作品。 自称ミヤベファンなのにもかかわらず、あの「摸倣犯」が恐ろしくて 読めない。 気分が重たくなるのが嫌なのだ・・・ああ、ミステリファンの風上 にもおけぬ。「白夜行」や「盤上の敵」を読んだ時みたいな あんな気持ちになりたくないのだ。 そんな中で、ふと読んでいなかった「人質カノン」を見つけた。
街の中で起きる、小さな事件。ささいな出来事。 でも、それぞれの中に宇宙があるのは、いつもの宮部作品だ。 いつもより・・・心持ち重いテーマが多いかもしれない。 そんな中で、明日へ向けて開いていく感じのストーリー、「生者の 特権」が好きだ。「生きてて、これからも生きていく」のは 当たり前のことだけど、それを自分の手でつかめたと実感するのは そうそう出来る体験ではない。 だけど・・・・大切なこと、なのだ。
うーむ・・・・いつも何かを残してくれる宮部さん。 やっぱし読むべきか、「摸倣犯」。 |
2002年05月25日(土) |
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