★菅 浩江。『夜陰譚』

菅作品、2作目トライ。9つの短編集。
どちらかといえば、ホラー系かも。
初出誌を見たら、うち4作が異形コレクションの作品だ。

どこか抽象的な怖さで、ひたひたと迫る感じ。
SF作家としても名を馳せているのがわかるような気がする、
まるでどこか別の世界のような独特の雰囲気がある。
特に表題作「夜陰譚」はそれが顕著だ。
そして、どれもが救われない世界かもしれない。
未消化のものもあったのは、私が現実に留まって
トリップしきれないせいだろう。

その中で、一番オーソドックスな展開「つぐない」。
これはありうるかもしれない、という怖さ。
「雪音」は、まさにその似たような世界に身を
置いているだけに、なにかつまされるものがある。

だけどやっぱりホラーは後味が…
こ、怖いよー。
2003年07月23日(水)
By ちゃいむ

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