
幽霊塔
小学生の頃からの謎がやっと解けました。小説「幽霊塔」に関する謎です。 小学3〜4年生頃の夏の夜、ラジオのNHK第1でラジオドラマ仕立てで「幽霊塔」という放送がありました。親父と2人でこの放送を毎回楽しみにして聞いていた記憶があるのです。 で、その放送の冒頭でナレーターが重々しく「黒岩涙香原作、幽霊塔 第○話」と言っていたのを、その声の質や抑揚まではっきりと今でも記憶の片隅に憶えています。 そしてその数年後です。コナンドイルを経て続いて江戸川乱歩にハマった私だったのですが、江戸川乱歩の作品にも「幽霊塔」という作品があるではありませんか。どのくらいストーリーが似ていたのかは今では憶えていませんが、読んで頭に大きな「?」が浮かんだのでした。「これはラジオでやってた幽霊塔とほぼ同じじゃないか。幽霊塔は黒岩涙香原作のはず。まさか江戸川乱歩が盗作したわけじゃないだろうけど・・・。はっ!もしかしてペンネームを変えて書いていたのかも・・・。」なんて色々悩んでしまったのでした。学校の図書館を見たけど、黒岩涙香という人物が書いた本は見つからず、小学生の私にはそれ以上調べるすべもなかったので、そのまま30年間すっかり忘れていたのでした。 ところが先日あてもなくネットサーフィンしているときなぜか突然「くろいわ・るいこう」という名前が頭によみがえってきました。そして、すぐさまGoogleで検索かけてみました。すると!なんと、黒岩涙香の幽霊塔がまんまHTML化されてあるではありませんか!いやーインターネットって凄い! しかもそこには「幽霊塔」を巡る「黒岩涙香」と「江戸川乱歩」の謎の答えまで載っていたのでした。 しかし、30年前少年時代にラジオドラマで聞いた物語を今頃になってインターネット上からダウンロードしてモバイルギアの画面をスクロールしつつウナギを腹にため込んだ機上で読むとは思ってもみませんでした。 真実がわかったところで、江戸川乱歩の「幽霊塔」も読みたくなったので、探してみたのですが、こちらはまだネット上にはなく、本を買うしかないようです。近所の本屋で探しましたが無かったので得意のbk1で注文することにしましょう。 ホント、便利だねー、インターネット。 黒岩涙香「幽霊塔」、面白いです。お勧め!
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