DiaryINDEX|過去の日記|未来の日記
私は空手をやっていて不思議な体験をした事があります。先ずは失神した体験です。私は完全に失神した事が3回あります。試合で1回で稽古で2回なのですが、3回ともケースが違うのですが、1回は失神したあとに長い長い夢のようなものを見ていました。その夢ようなものは暗い所を迷いながら出口を探してずっと歩いていました。何故、夢のようなものと書いたのかと言うとそれは夢とは思えないぐらいリアルな体験だったからです。しかも遠くで自分を呼ぶ声が聴こえて、その方向に歩いて行くとどんどん声が大きくなり、目を開けるとみんなが私の名前を呼んでいました。1回は失神したあと気が付くと、失神している自分を少し遠く上の方で見ていて「何で自分は稽古中に寝ているのだろう?」と思いました。みんなが私の周りを囲んでいました。目を開けると同じ感じでみんなが私の周りを囲んでいました。1回は試合で上段回し蹴りをもらい失神しました。急に一瞬意識が途切れて気づいたら試合場で起きたのですが、何故自分は試合をしているのか?がよくわからない感じでした。たぶん前の日ぐらいからの記憶が消えていた感じだと思います。起きたあと医師からいろいろ説明を受けて時分が負けた事を知り、体育館の天井を見ながら泣きました。そしてこれも不思議なのですが、試合場を降りてから1時間ぐらいの記憶が全くありません。相手に挨拶をし控室で1人で座って黙っていたそうですが、道場生とは時折話したりしていたそうです。その記憶が今だに全くありません。ハッと気が付た所から私になりました。道場生から聞くとその間は寝たり失神したりはせず普通に話したり考え事をして何か呟いたりしていたそうです。今考えるとこれが1番怖いなと思います。その小一時間の自分はいったい何だったのだろう?誰だったのだろうと思います。もしかしたらそのまま自分として生きていた可能性もあります。本当に怖いです。残された人には申し訳ありませんし悲しませる事になりますし迷惑をかけますが、意識を失って死ぬのは死に方としては悪くはありません。頑張っている中で一瞬で意識が途切れて終わっているので、怖さも痛さもありません。でもそのあとに自分じゃない自分で生きて行く事になったり、自分が誰なのかよく分からずに生きて行く事になったり、それまでの記憶が全部なくなり大切な人まで思い出せなくなったりして生きて行く事は本当に怖いです。私はそうならなくて幸運でした。今も健康で稽古出来ている事に心から感謝です。選手は死んでも良いと思って頑張っているのだと思います。でも現実は残酷です。選手を辞めてからの人生のほうが全然長いです。選手の皆さんには自分を大切にして欲しいなと思います。
kanno
|