⊂潰れる時。⊃
2001年10月09日(火)

あたしは、あたしが潰れる時を思い返した。
数えてみると、幾つあるだろう。

朝、起きた空の憂鬱さ。
学校へ行くバスの中。
駅から学校までの道のりの脳味噌。
教室。
人ひとヒト…。
逃げるように学校から抜け出せば。
あたしは少しだけ冷静になる。
そして何処に帰ればいいのか分からなくなる。
あたしは家が分からなくなる。
学校に行ったって教室に辿り着けなくなる。
それらは同じ。

一日を思い返せばベッドの上で、腕を切る。
はぁ、やっと終わる。
潰れるあたし、たくさんいる。

どうしても逃げたいけれど、どうすればいいか分からなくなる時。
あたしは腕にカッターを当てる。
目を瞑って血塗れの腕を想像するけれど、それだけじゃおさまらず。
熱く熱く、カッターの刃をあたしは銀色だと目が見えなくても思える。
きっと。
カッターで切る腕は熱くて銀色の眩しい感じがするんだ。
腕を切るの好きなの、多分。
赤い色が好きだから。
一日間、お世話になった青く汚れた血が。
空気と煙草に浄化されて、綺麗な赤になる。
あたしはそうやって繰り返される毎日を。
上手に綺麗に終わりにしている。
今、昨日と明日を繋ぐ行為はただ、あたしの目には見えなくて。
痛いそれを目印に、一日の終りを感じてるのよ。



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由弥 [御手紙]