雨が酷くて掻き混ぜられた。 泣きそう。 無傷なままでは終わらない夏休み。 得たもの分、沢山のものを失くした気がする。 きっと明日の台風で、夏はもう連れてかれるんだろう。 愛してます。
この間、友達と小学校へ行ってきた。 もう何年ぶりだったか、なにも変わらないまま在った。 あたしが辛うじて生き抜いた数年間。 ソレ以前の平穏な毎日と時間が、落ちたまま埋もれかけてる。 夕闇に呑まれすぎて、あまり側までは近付けなかったけれど。 無邪気な残酷が犇めき合ってた。 ブランコを振り切るように漕いで。 軟派な若者を振り解いた。 周りが見えなくなるくらい必死に漕いで。 まるで其れからの3年間みたいだった。
あたしが朝、起きないと。 父親はあたしの部屋を開け、「病気?」と聞く。 昔から変らない憂鬱。 あたしは家で喋らない。 どんなに怒られても、どんなに望まれても、どんなに泣かれても。 あたしは喋らない。 あたしに声なんて無い、と思い込んだ。
夕べみた夢は空を飛ぶ夢。 両手を羽ばたかせると、あたしの体は屋根まで届いた。 蜘蛛の世界から休憩をして、ひとを裏切る爽快感。 甘いお菓子をかじりながら、あたしは屋根の上まで飛べた。 裏切れば、飛べる? 何処までも往ける。 ただ、其の後、吐き気がした。 酷い吐き気で目が覚めた。 どうして何時も、上手くいかないかな。
|