二度目の恋。
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2005年09月05日(月) ミーア(先週のネタバレかも)

ミーアについて考えはじめると、ついつい思いが向いてしまうのが、「有名作家のゴーストでならデビュー(というのかわからないけど)させてあげるよ」と言われたら、自分なら書いたんじゃないかなとか、そういう方向。同じ「ズル」でも、盗作してでもデビュー、とか、そういう方向はあり得ないし許されないし許さないですが、ゴーストでも自分の作品がメジャーの波に乗れるならいいかなあと思ったんじゃないかと。夢を利用されてはいけないとラクス様は言ったけれど、利用価値があるなら利用してくれ、自分にはその価値もないんじゃないかと不安なんだよというのが夢見てる側の気持ちだと思う。箸にも棒にもかからないんじゃないですか、ほんの少しでも私には利用価値がありますか、あるならなんでもいいから使ってください、と。

ミーアが本当に歌を歌いたかったのだとしたら、自力で集められるわけがない大人数の前でライブできるのはそれなり幸せだったと思うので。少なくとも、その瞬間に人びとが聴いて感動しているのは自分の歌だ。……歌いたいひとは歌いたいんだろうと思うんですよね。書きたいひとが書きたいのと同じように。来週の「ミーア」で、彼女の思いがどんなふうに語られるのか判らないけれど。………それでも結局、何かを作るということは自己顕示のかたまりみたいなもんだから、それが他人の名前だということには矛盾しかないのかもしれない。そういう経験は結局ないわけだから、判らない。

「愛」を利用されて散っていく少女はよく描かれるけれども、「夢」を利用されて散っていく少女だったのがミーア。何歳なのか正確に知らないけれど、まだ若いでしょ。夢を叶えてあげるよと言われたら信じてしまうでしょ。死なないで欲しいです。もう無理なんだろうけども。


さやぎ |MAIL

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