「ルーシー・イン・ザ・スカイ」

ネット上に存在するならば覚悟せねばなりません。傍観の淘汰など不完全過ぎると。
しかしながらなにより必要なのはわたしが思い切る、という事のようです。
思い切りました。早。

始まりの空と墜ちた大地。わたしはわたしのまま、でもそれぞれ違う軌跡があります。
空白のあいだに居た大地では色々な愉しみの中、色々なものが知らぬ間に絡みつき、またそれを棄てたつもりでいました。其処に居たわたしは其処に居た人たちに愛されていたかも知れない。けれど、それも度を超すとえらいことになったりします。
そうやってわたしは人知れず水面下で苦痛を噛んでいた事も多かったのです。

あれからわたしは色々な人と出会ったのかも知れないけど、あの頃あの場所に集まっていた人たちのような原色の魂には出会えなかった。だからわたしはずっと憶えていた。みんなの事。

苦しい事が次々に降って来て、こころをいつも尖らせていないと立ってもいられなかったあの頃。そんなわたしを拾ってくれた場所でした。でも、現実でのそうした傷みをネットで排出しようとしていたわたしは一人朱い眼をして、尖った言葉や極端な否定で優しい人に噛み付きました。

頑張ったって何も変わらない現実。そういう強い思い込みのようなものが自分の中に必要な時期でした。

今だったら理解出来る言葉だらけです。
今だったら斜に構えず、受け容れられる情景です。

何でもいいからみんなの言葉が欲しいと思った事が何度あったかわかりません。でも、戻る事がないのだと知っていたから。わたしはずっとみんなに感謝し、貰った言葉を今更ながらに守りつつ、そうやってネット交流を続けました。

わたしは自分の痛みこそ訴えましたがあの時、他の痛みを解ろうとしなかったので、何とか解ろうとそれからは努力しました。大切なのは理解ではない。理解しようとするこころであると、自分に誓いのようなものを立てて。

自分の本当に苦しかった時期にネットで出逢った人たち。わたしは救われていました。その言葉の一つ一つに。
あれからのわたしを支えてくれていたのもあなたの言葉であり、みんなの言葉です。
わたしは多分そうやって憶えているのだと思います。

あの人たちに本当に伝えたかった事、でも最後まで伝えられなかった事。
簡単過ぎるその一言は言葉にはならず、今までずっとわたしにとり付いていました。

ありがとう。
伝えたかったのはただ、それだけでした。


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