白衣の天使ばかりじゃないのねぇ。 - 2005年08月05日(金) カナダのナースは、日本のようにお揃いの白衣を着ていないので、 なんだかナースって言う気がしない。 人によっては自分の好きなユニフォームを着てたりして、 たまに、誰がドクターで誰がナースか分からなくて混乱するんです。 そんな話しはさておき、入院中忘れることが出来なかった悲しいお話しを。 当初、親元を離れてナーサリーに入院中だったツインズは、 基本的に24時間体制でナースが全ての世話をしてくれます。 だけどわたしは、自分の子供はできるだけ自分で世話したいと思い、 せっせとナースを手伝うためにナーサリーに通ってたのです。 ナース達はそれはそれはいい人達ばかりで、安心して子供を預けられる感じでした。 低体重でミルクをうまく飲めない我が家のツインズにもやさしくしてくれ、 いちいち抱っこして声を掛けながら少しづつミルクをやってくれる姿を見て、 感謝してました。 が!!!!悪夢はある日突然おこるのです。 その日の担当だったナースは、ぱっと見た目から「怖っ!」と思うくらい 気のきつそうな女性でや〜な予感はしてた。 かといってナースを変えてほしいとは言えないので、 念のため何回も様子を見に行くようにしたんです。 彼女は、1日に決まった量のミルクを何が何でも飲ませることと、 時間通りに全ての作業を終えることが最大の任務のように仕事をしていて、 子供を子供だと思わず、まるで人形を扱うかのような感じだった。 彼女一人で4人の子供の面倒を見るのも大変やとは思うけど、 子供達を抱くことなど当然なく、子供を触るときには絶対にゴムの手袋をして、 あやしたり声を掛けたりすることもなくまるで流れ作業のよう。 うちのツインズはミルクを飲むのにものすごく時間が掛かるので、 ナースの迷惑にならないようにと私と旦那とでミルクをあげていたらそのナースはいきなり 「あなた達、時間掛かりすぎ。タダでさえ子供の体力がないんだから そんなに時間かけたら余計に体力消耗してダメ」と凄い勢いで言い出した。 私にとっては初めての育児なので、言われたことに対して 「そうか、時間を掛けてはダメなのか」と思い直し、 なんとか短時間で少しでも飲んでくれるように頑張ってた。 なのにしびれを切らしたナースは 「この子達ね、時間掛かるし、ミルクもあんまり飲まないのよ。 でも最低でもこれだけは飲んでもらわないと困るから鼻からチューブ入れたほうがいいのよね。 子供には痛くも痒くもないから」 といわれて、それってどういう意味?と私が考えてるといきなり子供を取り上げられ 目の前で30センチはある管を子供の鼻から入れられた。 当然子供は火がついたように泣き出し、それを見ていた私は苦しそうな子供を見てびっくりし、「や、止めて〜」と思って止めようとしてんけどナースはどんどん管を突っ込んでいき、 胃に到達した管を確認するために管の先から胃の中のミルクを注射器で吸い出した。 子供は苦しくて泣きまくって、結局苦労して飲ましたミルクも その直後にげ〜っと全部吐いてしまった。 事の一部始終を目の前でやられた私も、気が狂ったように泣いて怒ってしまい、 それをみた看護婦さんはやっと気がついたみたいで 「ご、ごめんねぇ〜。いつもならこんなこと親の目の前ではしないのよ。 トラウマになるからね。でも急いだ方が良いと思って目の前でやってしまってごめんねぇ。 子供は大丈夫なはずだから」 と必死で言い訳するけど、なんだか目の前で子供を痛めつけられたような気がして、 今まで人前でこんなに泣いたことがないっていうくらい号泣してしまった私。 結局もう一人の子供にも管を入れられ、 2人とも鼻の管からミルクを強制的に入れられる事になった。 それから何時間も泣きやむことができない私を見て義姉は、 ナースステーションに丁寧に、かつ的確に意見を言ってクレームを付けた。 そして鼻の管はほんとうに必要だったのか、どうして親の目の前で無理矢理処置する 必要があったのかを、小児科の先生に聞きに行ってくれた。 小児科の先生はびっくりしてすぐ私の所に電話してきて、 「今から様子見に行ってくるから安心して」といって子供達の元へいってくれた。 そして管を抜いてくれたのです。 先生の判断では、管は全く必要なかったのです。 それから一晩中泣きっぱなしだった私を心配して、 わたしが入院していた病棟のナースが何人も慰めに来てくれた。 中には忙しいのに、わざわざ時間を作って夜中の3時にナーサリーまで ツインズの様子を見に行ってくれたナースさんまで居てありがたかった。 自分の子供が痛めつけられたり、病気になったりすることに 身が裂かれるような思いをしました。 自分が病気したり痛い思いをするより、子供が辛いのを見てる方が わたしにはよっぽど辛いと感じた今回の出来事。 もうあんなナースには2度とあたりませんように! 今現在ナーサリーに入院しているたくさんのベイビーズ達が、 また痛い目に遭ってないことを祈るばかりです。 -
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