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トーべ・ヤンソンさん死去、というのを新聞の朝刊で知った。 彼女はムーミン・シリーズを創作したフィンランドの作家で、 全8作のシリーズは、自身で挿絵も描いていた。 その中でわたしがきちんと読んだ作品は一つしかないのだが、 妙に印象的な話だった。講談社の青い鳥文庫だっただろうか、 ハードカバーを図書館で借りたのだろうか、そのあたりの 記憶もさだかではなく、タイトルも覚えていないのだが、 「飛行おに」が出てくる話を読んだことがある。「ニョロ ニョロ」も出てきた巻だったと思う。 一番印象に残っているシーンは、あやしい帽子をかぶって 見た目が全然変ってしまったムーミントロールを、友人たち は誰一人彼だと認識できないのに、彼の母親だけは、彼を ムーミントロールだと見抜いたところ。飛行おにが皆の 願いをかなえるとき、ムーミントロールのGFが目を 大きくしてもらったが、似合わず、その兄が自分の願いを とりやめにして、妹の目を直すことにその願いをかえた こと、などなど。 アニメを見たことは一度もないのだが、あの、原作のもつ 不思議な恐怖と安心感、哲学、といった世界は、中高生 のころもそれなりに楽しめた。シリーズ中、あまり面白い と思わない巻もあったように記憶しているが、機会が あったらまた読んでみようかな、と思う。
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