stray notes

氷砂糖

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もしもどちらかが先に
2001年10月13日(土)

ときどき夫と、どちらが先に死ぬだろう、とか、そのあとどうしよう、という話をすることがある。一緒に、というのは一番の憧れだが、そううまくいくとも思えないので。さて、わたしが先に死んだ場合、話はわりと簡単だ。夫は家事も万能だし、仕事もできるし、友人も多く、家族も普通にいるので、はじめは悲しくても、なんとか生きていけるだろう。再婚も夢ではないはず。

問題はわたしが残ってしまった場合だ。家事もあまりできず、仕事もパートだ。資格や特技もない上に社会性に乏しいので、今更正社員になれるとは到底思えない。実家はあるにはあるが、母親が出て行ってしまったので、あまり居心地のいい場所ではない。友人、というのも限りなくゼロに近い(話を聞いてくれる人くらいはいるかもしれないが)。夫は「まあ一年くらいは生命保険で生きていけるかもしれないけど、やっぱり実家に帰るしかないんじゃない?」という。現実問題そうせざるをえないだろう。しかし父が死んだらどうすればよいのだろう? 昔「いざとなったら水商売」と思っていたこともあったが、今はもう若くないし、そんなに甘いご時世でもないだろう。

それ以前に、わたしは夫が死んだ場合「喪主」とかいうのにならなくてはいけないのだろうか。嘆き悲しむだけで、ほとんど実務的なことはできないのではないかと思うのだが。気力体力に欠けるので、介護も、するよりはされるほうがいいだろう。あれこれ考えあわせると、わたしが先に弱ったり死んだりしたほうが、平和なのだろうな、とそのたびに思う。



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