東京のとある大きな書店で、わたしが見ていた音楽雑誌の後ろ、女性雑誌コーナーの前にいた、20代前後の声をした女の子の会話。 「○○って全然化粧しないよねー。化粧嫌いなの?」 「んー嫌いっていうか..どこに何塗ったらいいかなんかよくわかんなくて..」 ???。全体にファンデ縫って、唇に口紅塗って、目蓋にアイシャドウ塗って、とかそういうのではなくて? 「そっかー。研究していろいろしたいタイプ? あたしなんか超適当だよー」 「でもあたし適当に塗るとすごいけばくなりそーだし。だったらこのままでいっかなーって」 「えー○○すごいかわいいのにー。なんかもったいなーい」 ちら、と見てみたら、○○と呼ばれていた女の子は、髪やまつげの色が黒く、唇や頬も赤く、化粧なしでも色がくっきりした感じの女の子だった。どこか幼い、学生っぽい感じ。たしかに下手に色をのせたら舞台化粧のようになりそうだ。呼びかけた女の子は、といえば、きれいに薄く化粧をしていて、ごくふつうに社会人ぽい若々しさ・みずみずしさが出ている雰囲気。 なるほどね、と思いまたべつの棚にわたしは移動した。
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