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通勤風景
コンタクトをしていると、いろいろなものが視界に入ってくる。若い男の子も、中年男性も、同じ表紙の漫画雑誌を読んでいるなぁ、と思ったらマガジンだったり。車内は混んでいて、傾くたび人も揺れるのに、ほとんど動じない、会社の上のほうにいそうな、妙にしゃきっとしたおじいさんがいて、日経新聞を涼しげに読んでいたり(こういうひとって、仕事がなくなったらどんな感じになるのかな)。背の高い、どことなくニューハーフめいた顔立ちの女性が、その隣で朝日新聞を読んでいたり。
まあそれはいいのですが、今日はわたしの後ろにいた小柄な女性がかなり不快でした。なんというか、体温が妙に高いのです。吐息が熱いのです。それがもたれかかってくるのです。しかもずっしりとつやのあるロングヘアで。熱がある、という感じの顔ではなかったので、たぶん平熱が高いタイプなのだろうと思うのですが……。背中が妙にかゆかったです。綺麗系の顔立ちだったし、スタイルもよさそうだったしで、わたしが女性好きの男性だったら、ちょっといい気分になれたかもしれませんが。ジャケットに化粧がついたらヤだなぁ、まあ口紅がついていたところでこの場合家庭内争議にはならないだろうけど、と間抜けなことを考えながら居心地の悪さを忘れようとしたのですが、よく考えるとこれからもっと暑くなったり湿気たりするわけで、今後はもっと大変なのだよなぁ、と余計にげんなりしたり。
でもわたしは身長がこの年の女性にしては高めなおかげで、あまりつぶれたり空気が薄いと思ったりすることは少ないけれど、背が低めの女性にとっては、けっこうきついのかな、もっと心を広く、というかおおらかになって? 少しは支えになっておくべきだったのかな、と思うに至ったのは、彼女がおりてしまってからでした。
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