2003年03月06日(木)<<<生きるために必要なのは・・・
それはきっと、お金とか、住まいとか、何でもなくて、 愛とか友情とか、そういうスピリチュアルなのもあるけど、 自分が生きようと思う「気力」かなぁと、最近、思います。
赤ちゃんはすごい。 母親のお腹の中で、どんどん成長する。 生きよう、生きよう、成長して、生まれ出て、産声上げて、世界を見る。 まだあんなにちっちゃいのに、存在は圧倒されて、 ダカラ母親は、どんなに痛くとも、自分の子を産むのかな。 私は、産んだこと無いけど。 私は、産めなかったけれど。
ずっと此処でも言えなくて、苦しかった。 ダカラ、今日は家に一人で、とても静かだから、書こうと思う。
私の、愛しい、もう居ない子供に。
正直に言おう、私は中絶したんだ。 必死で生きようと、どんどんおっきくなる胎児を、殺したんだ。
もうすぐ、命日なんだ。
産んで上げられなくて、ごめんね。 ママが幼くて、弱くて、貴方に、残酷で綺麗なこの世界、見せて上げられなくて。 ごめんなさい。 ごめんなさい。 ごめんなさい。
毎晩、泣きながら謝っても許してくれない。 貴方に走った痛みを思うと、手首を切らずに居られない。 流れる私の血を見て、 貴方が流しただろう血を、見つめる。 こんな少量じゃないよね。掻爬されて、吸引されて。 痛かったよね、ごめんね、貴方は生きたかっただけなのに。
この文章を書くことで、 赤ちゃんのパパの方が傷つくと思う。 傷つけて、思い出させてしまって、ごめんなさい。 けれど、私は貴方に、私との赤ちゃんのこと、忘れて欲しくないの。 でも、貴方が忘れたいというのなら、引き留めません。 もう、他人同士だもんね。 けれど私は、あの日を忘れない、あの子を忘れない。
名前をつけることさえ、出来なかったあの子。 殺すとわかっていながら、なんだか暖かくて、 お腹ばかりさすっていた、あのころの私。 殺すってわかってるのに、あの子が愛しくて、愛しくて。 貴方に出会えて良かったって、何度も何度も泣いてた。 あの子には、名前も、産まれたという証明も、死んだというお墓も、 何一つ無くて、何一つして上げられなくて。 けど垣間見た、お腹の中の電磁波の写真のなかで、 貴方は人間の形になっていたね、そこまで、大きくなってたんだね。
貴方といた、たった3ヶ月ほどの出来事が、私はまだ吹っ切れない。 吹っ切ろうとも思わない。 上手に、背負いたいって思ってる。
だから私はピアスを開ける。 貴方が息を出来るように。 貴方のことを、一生忘れないように。
それはリリスの刻印に似ているけど、もっと神聖なものであって欲しい。 ううん、ただ開けたいから開けるの、ピアス。それでいい。 どうでもいい。
ただ、それで、あの子が私を許してくれるなら。
産みたかった。 産めなかった。 幼すぎた。 大人じゃなかった。 誰にも言えなかった。 しんどかった。 一緒に死のうとも思った。 けど貴方の分まで生きて苦しむと選んだ。 本当に苦しかった。 死にたくなることもあった。 罪悪感がそうさせるのかわからないけれど。 それはむしろ焦燥感で。 貴方を失った子宮は今も貴方を求めていて。 身籠もってなど居ないのに母乳が出るのです。 貴方が飲みに来てくれたらいいのに。 貴方はどこか遠くに行ってしまって? それともすぐ側にいるの? ねぇ、ママって言ってるの? 私には聞こえないの。 でも感じるの。 お願いママ大好きって言って。 ママを許して。
貴方のお母さんになりたかったの。
生きるために必要なのは、気力だけど。 それだけじゃ生きていけないことを、私は知ってます。 お金、服、家、食物、愛、雑貨、情報、他にも、いっぱい 私にはそのいっぱいがあるのに、 なんだか今「気力」だけが失われていっていて ほっとかれたら、ゆっくりと心から死んでいきそうだよ。
そして私のあの子には、あげられなかった、生きる上で一番大事なの。 この世界を。 あの子に、見せて上げたかったな・・・
ベビーカーに乗った赤ちゃんを見ると痛む、心のある場所。 あの赤ちゃんは産まれた。産んでもらえた。 いつかあの赤ちゃんも私みたいに、産まさせられたと思う日が来るのかな。 反抗期?それも可愛いよね、人生の一環だよね。一環だよね、一環。
教会に行って懺悔をすれば、 お寺に行って水子供養をすれば、 何をどうすれば、この思いから抜け出せるのかわからない。
たらたらと流れる母乳が 飲む赤子など、いないというのに・・・
ごめんなさい。 ごめんなさい。 ごめんなさい。
生きるために必要な空気。 息ができなくて苦しい? ピアスホールはもうすぐ空くから、それで良いと言って? その痛みくらい、私は全然だいじょうぶだから。
早く母親になって産みたい。 そして育てたい、愛したい、抱きしめて、キスして。 大好きだよって、愛してるよって、言いたい。 一人目の、かけがえのない、けれど何一つしてあげられなかった、あのこの分まで・・・
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って今朝から吐き出したらなんだか楽になって夕食が食えた。 ご飯とほうれん草とお茶と珈琲とケーキ。 すっばらしぃ! やっぱり人間ため込んじゃ駄目だね。 さーて、食後の一服するか♪ |