埃まみれのノートブック
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とある、ネット上で。 とても、あたたかくてほのぼのとした文章を書く人がいました。
初めて見た時、 「なんだかあったかい」 と思ったのでした。
その人の文章はそれからも毎日毎日続きました。
だから私も、毎日毎日密かに覗いていました。
毎日、とても前向きで、あたたかくて、きっと誰もが癒されるような・・ そんな文章がスクリーンを埋めていました。
・・・・。 ・・・・。
ふと気付いたら、 私はその人の文章に、何故だか疲れてしまったのでした。
どうして? 最初は好きだった筈なのに、わからない。
とても綺麗であたたかく見えていた言葉が、何故か「作り事」 に見えて、偽善的に思えてしまったのです。
わからない。 わからない。
きっと、その人の言葉は美しすぎて、綺麗過ぎて、 淀んだ私にはそぐわなかったのでしょう。
今日も、多分その人はその美しい言葉を綴るでしょう。 でも私の心にはもう届かない。
私は人の本性を知るのが何故か得意で、それで嫌な思いも沢山 してきました。 その文章を書いている人の本性なんて、その人にしか分からないけれど。 偽善的だと思ってしまった私こそが、多分偽善者なのかも知れません。
わかった。 その人の文章は、以前散々嫌な思いをさせられたメール相手 の文章によく似ていたのです。 だから、読むのが辛くなってきていたんだ。 彼は本当に「偽善者」でした。 表面的にカッコいいことばかり言っても、人間味が感じられなかった。 最後には、何故かお得意の「不幸自慢」をぶちまけて来た。
でも私はきっと、汚れているんだね。 それでも私は本当にあたたかい言葉が好き。 優しい人が大好き。
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