うかつにも、オイルを塗らずに風と潮騒を聞きながら1時間ほど寝てしまった。
ヤバイ!と思ったときはもう遅かった。でも、見た目はなんとなく、ちと日焼けしたかな程度である。 「あれっまだそんなでもないや」
ところが、甘かった。海から出て、シャワーを浴びたらヒリヒリする。 鏡を見ると、そこには、いかにも、槍を持って顔にペイントが似合いそうな土人の姿が…。
思わず「ウホッ、ウホッ、ウホー!」と叫びたいくらい土人である。 腰巻が似合いそう。ウサギや、牛、獲物を見たら槍投げちゃうぞっと。
ところが今回の日焼け、2日目にしてもう皮がむけてきた。我ながら、凄い新陳代謝じゃ。なんて感心してる場合でもなかった。
ダイビングとシュノーケリングを毎日繰り返していたので、水中メガネの後が顔について、その形に添って、顔だけ向けてきた。 どう見ても赤ら顔の猿、京劇に出てくるメイクの猿である。恰好わるい! というか、笑える。なさけなく笑える。 しょうがないので、剥けた部分をまた焼くことにした。あーあ、シミできるんだろうなぁ(^^;)。
しかーし、太陽に飢えてる国のゲスト(北欧方面)の根性は凄い。 もともと、白人は白い。あたりまえか。で持って日焼けすると妙に赤くなる。 みてるこっちが「痛いんじゃないの?」「ヤケドだよそれ」と思うくらい赤くなる。 彼らは、それでも毎日毎日焼く。 どれくらいガマン強いかというと、改めて日焼けした、私のほうが、はるかに土人、そして、もう水に近い温度のシャワーしか浴びれない部分もあり、パラソルから出ないようにしていたのに、彼らはまだ炎天下で焼いている。あのぉ…たぶん、赤くなるだけで、黒くはならないと思うんですけどぉ… 真っ白な砂浜に、異様に赤い人間2人。見事なコントラストだ。
「ヤケドだろ!それ」 「だから、日焼けじゃなくヤケドだって!」って思いながら、じっと観察。いっこうに痛そうなそぶりも見せない。 ガマン強いんだねきっと。絶対絶対、シャワー浴びてねーだろ。部屋に帰ったら、絶対後悔してるでしょ。 「くそーあの日本人めじっと観察しやがって。あーヒリヒリするー」とか、 「オーマイゴット!?」とか言ってるはずだぁ!
そうして、日焼けガマン大会に負けて帰国して、4日目の今日、同僚N君と並んで歩いていたら、私を捜していた女の子が、「まるでN君の影かと思いましたよ」といわれるほど私はまだ黒いままである。
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