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umityanの日記 DiaryINDEX|past|will
愛犬、エルが亡くなって、裏玄関が淋しくなった。今は、あちこちから色とりどりの猫たちが我が物顔で、えさを食べにくる。図体のでかい、たらふくまんまの、百戦錬磨のボスネコみたいな奴が、我が家にいついた白猫を無視して、堂々とえさをむさぼっているではないか。僕が遠くから「しーーーっつ」と叫んでも効き目なし。さすがに僕も怒ったぜ。僕は部屋のスリッパをはいたまま、「わおーーーーーー」と叫んで、そのどらネコを追いかけた。逃げ足の速いこと、速いこと。僕だって負けずにしっこく追い回してやった。ドラは一目散に逃げて、やがて、田んぼの中に消えていった。おそらくしばらくはやって来ないだろう。「あそこの家には、わおーーーーっつと叫ぶ変人がいるぞ」とネコ仲間に情報が伝達されることだろう。それが僕のねらいでもある。僕の目玉が黒いうちは好き勝手はさせないぞ。こんなことを書くと動物愛護協会から怒られそうであるが、僕は礼儀を知らない奴らは大嫌いである。たとえ、ネコであっても、恥じらいや遠慮というものがあってもよいだろう。遠巻きに淋しそうにしている姿をみれば僕だって、「おおおい、ここに来いよ」と、声をかけるくらいの情は持っているつもりだ。ところが、驚いたことに、最近はネコだけではなく、すずめ君やカラスまでがネコのえさを食べにきはじめた。不景気は人間の世界ばかりかと思っていたが、どうも違うようだ。他の哺乳動物や、鳥類までが、食糧難であえいでいる。由々しいことだ。実は、今日、一心不乱にえさを食べているすずめ君を捕獲した。いつも、裏玄関で、ピーチクパーチクやっていて、僕たちが出入りしても、まったく警戒心のないようなすずめ君であった。さすがに冷え込んだ今日は、娑婆のえさが不足していたのか、それはもう「ガッツガッツ」とやっていた。そっと静かに背中から、とらえると、何の抵抗もなく、僕のグローブみたいな手の中に納まってしまった。つぶらな瞳が、エルの目に似て、かわいいではないか。「うんんん、どうしようかと」迷ったが、鳥かごが空いていたので、とりあえず、預かることにした。できれば、早く娑婆に戻してあげたい。
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