umityanの日記
DiaryINDEXpastwill


2002年04月04日(木) 友の苦悩?苦境?・・・(2)

友の苦悩?苦境?・・・(2)
at 2002 04/04 10:13 編集

友は土曜日の夕方にやってきた。僕はすでに仕事を終えていたので丁度良かった。さすが、歯医者だ。土産は固めの歯ブラシとやわらかめの歯ブラシがどっさり。さらに、家の近くで売っているという地ビールをクーラーボックスに入れて持ってきていた。僕と飲みたかったそうな。僕は嬉しくて涙がちょちょぎれそうだった。変わった瓶に入っていた。珍しいので、中身を飲んだ後、瓶は返すことにした。「さあ、それでは夕飯でも食べに出かけるか」ということで、タクシーを呼んだ。僕の頭にはすでに今日の行動パターンが出来上がっていたのだ。この辺が僕のまめなところ。彼と二人で、ゆっくり杯をかたむけるのは、何年ぶりだろう。いや、初めてかもしれない。まず、僕の行きつけの小料理屋。海の幸で乾杯した。そこへ、カウンター仲間の先輩一見客がやってきた。何でも転勤が決まっていて、明日旅立つそうだ。先輩とは二年くらいの付き合いだったろうか?。忘年会をはじめ、夜の街をさまよったこともあり、忘れられない人である。友もすぐ、意気投合して、あれこれと喋り捲った。しばらくして、先輩は「もう思い残すことはない」と言って席をたった。何故か涙がこぼれそうだった。僕はしみじみ思った。「人生ってやはりドラマなんだなあああ」と。僕達もころあいを見計らって、次の店へ旅立つことにした。きっと友が気に入りそうな店。そう、和服を着ている小柄なぽっちゃりのママさんがいる店だ。一人でやっているが、それはそれは、いつも大流行。事前に連絡していたので、席はちゃんと二つ確保してあった。意に反せず、友はすぐ気に入ってしまった。ママの言ったセリフが心憎い。「あら、ハンサムなお友達ねえ。若いわ」である。「じゃあ、僕はハンサムじゃなくて老けているのか?」と言いたかったが、大人気ないと思ってやめた。まあ、初めての客もそこまでほめられると、すぐ常連になってしまうかも?。ここでも、すでに常連の一見客がいて、僕も友もすぐ意気投合。僕達はどこでも、乗りやすい人間かもしれない。別の言葉で言えば人畜無害の善人ということか。友も別段、苦悩を抱えているようにも見えない。大人だからか?すでに心が固まっているからなのか?。まだ分からない。僕達は時の流れるまま、娑婆世界の空気を吸い続けた。心にわだかまりがあるとはいえ、楽しかった。
(続く)


umityan |MAILHomePage

My追加