umityanの日記
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2002年04月06日(土) 友の苦悩・・・・最終章(完)

友の苦悩・・・・最終章(完)
at 2002 04/06 12:34 編集

夜の11時をゆうに回った。そろそろ僕達の帰還の時間が迫っている。しゃなり、しゃなりのママに別れを告げて外にでた。土曜日と言うこともあって、ネオン街はまだ、若者達がうろうろと通りを散策している。「さあ、ラスト一軒、行くか?」と、僕達は歩き始めた。4軒目である。友も特段、不足はないらしく、素直に僕に従った。今まで行ってきた店は、どこも良い印象だったようだ。最後の店として、僕は日本舞踊師範として、昼間はお弟子さんに教え、夜はスナックを経営している姉妹の店へ足を運んだ。かのう姉妹を思わせるような美人達である。もちろんいつも和服姿。これがまたいいんだよなーーー。ここの店は姉妹のキャラクターが受けているのだろう。匆匆たる面々がやってくる。結構、知り合いもできた。特に妹さんは、カナリヤのような美声で我々、ノンベーの気持ちをやわらげてくれる。つまみも、スナック菓子ばかりでなく、手を加えたものもあるから、まーまーだ。友に、是非、彼女の美声を聞かせたかった。目算どおり、彼はすっかりまいったようだ。連れてきたは良かったが、なんと、ここで人生相談を始めてしまった。そりゃあ、僕よりは彼女達みたいな、人生のつわもののお方が、的確なアドバイスもできることでしょうよと、過ぎゆく時を気にしながら、僕も付き合った。時はすでに0時を回り1時近かった。又の再来を誓って、帰還の途に就くことにした。
いろんな思いが脳裏をかけめぐったに違いない。何はともあれ、これで良かったと思った。翌、日曜日は、一人暮らしをしている、母親の元へ、「入れ歯」製作のために帰るのだそうだ。男は、やはり、母親の前では何歳になっても子ども。たいがいのことは、「はい、はい」で済むのだが、愛をなくした夫婦は「はいはい」で済まないから厄介である。無事、帰還した。それから、4時すぎまで、延々、書斎で話し合った。すでに、彼は結論をだしているように見えた。どういう展開になれ、それぞれに新しい道が開けるのであれば、それを良しとしなければいけないだろう。友も彼の女房も、ともどもに幸あれと祈るばかりである!!。(完)



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