umityanの日記
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2002年07月29日(月) クーラーとうちわと。

クーラーとうちわと。
at 2002 07/29 09:57 編集

「心頭滅却すれば火もまた涼し」というが、心も頭も滅却どころか、「心頭クーラーに執着しても、なお暑し」である。昔はこんなにまではなかったように思う。うちわと扇風機で、なんとか凌げた。今ではうちわも押入れの肥やしだ。時々、クーラー嫌いの友人が遊びに来て、泊まっていくとき、「うちわ」を枕元においておくと、珍しそうに眺め、パタパタとやっている姿が印象深い。そういえば、[うちわ」って、超便利な道具である。扇げば涼しいし、いたずら小僧には「柄」で頭を「こつん」とやり、おかしいときには、口元にあてて、「おほほほ」と上品に。背中が痒いときには孫の手の代役。さらにさらに、夏祭りの「ハッピ」に、うちわは欠かせない。ねじり鉢巻きをすれば、まさに伊達男。浴衣美人に大もてである。「ミルンさん素敵よ。」と投げキッスでも受ければ、純情な僕は顔がまっかっか。「あれっ」、そんなことあったっけ。つい話が誇大妄想に走ってしまった。爺さんが生きていた頃は浴衣を着て、うちわ片手に涼を求めた。花火に興じたこともあった。時折爺さんが、うちわで仰いでくれたり、頭を「ポン」とたたいて、蚊を追っ払ってくれた。こういう優しさや風景って、今の子供の目には見えないかもしれない。あまりに忙しすぎて、心の余裕をなくしてしまった現代の親と子。
クーラーの恩恵を余すところなく享受している今、僕にそう言う資格なんてない。
それでも、何故か昔が恋しく、もう一度、あの頃に戻れたらなあーーと思う。
今日はまさに真夏の郷愁でした。


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