umityanの日記
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いつも可愛がってもらっている、人生の先輩が入院したと聞いた。今日、見舞いに行った。見るに耐えない先輩の姿に唖然とした。なんで、先輩が?。ただただ、人生の悲しさを感ぜずにはいられない。
彼は当地では名誉市民として名を連ねているガラス工芸の一人者である。何年も前から彼の作品をなんとか手に入れたいと、口うるさく彼に、おねだりしていたところ、昨年だったか、それが実現した。無理に拝み倒していた僕の熱意が功を奏したのだろう。彼は自ら製作したボトルとワイングラスをプレゼントとして、贈呈してくれた。「金を払います」と言ったところ、「金をもらうぐらいなら、お前にはやらない」と先輩が言った。僕は嬉しくて、嬉しくて仕方がなかった。今は僕の宝物として、おごそかに、陳列ケースの中に納まっている。
彼は酔っ払った時、「おれは、おまめが好きだ。作品は、もうちょっと待たんかい。必ずやるから・・・・」といつも言っていた。僕は冗談で、「生きているうちにお願いしますよ」とかなんとか答えたものだ。その彼が今、重症の病で伏している。声が聞こえるものなら、「また、元気になって、飲みましょうや」と、叫んでやりたい。今はただ、彼の回復を信じて待つしかない。お返しも何にも済んでいない、きっと、元気で帰ってきて欲しい。
彼といっては失礼なので、先輩と言わせてもらおう。先輩との、なり染めは、ある小料理屋で同席したときから始まった。意気投合し、二次会への誘いを受けた。若輩の僕は、一発返事で、「へいこらへいこら」と付いて行ったわけだ。その二次会で、大きな ガラスのボトルがカウンターへ置かれた。両手にとって触れてみると、なんともあったかくて、やわらかくて、思わず胸の中へ抱きしめたくなるような感覚。なんと、製作者は先輩だった。僕は、「これがが欲しい。売ってくれないか」と、店のママに言ったところ、「オーーーノーーー」、軽くあしらわれた。今までに、三個しか作っていないものの一つだと言う。その日から僕の、おねだりが始まったわけだ。顔をあわせるたびに、「作品はまだですか?,まだですか?」と、執拗に僕のおねだり攻勢に先輩は、ほとほと閉口していたのだろう。苦節何年のおねだりだったか忘れたが、先ほど書いたように、昨年それが実現したあけだ。
このことはいつぞやの備忘録にもしたためてある。先輩の回復を心から祈ろう。
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