umityanの日記
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2005年03月17日(木) 傘とハンカチーフ。心温まるエピソード。

やわらかな雨が落ちている。こんな雨は好きである。血気盛んな若い頃は、こんな雨に出会うと、傘を持たずに濡れていくのが常だった。それを、かっこいいと思っていたわけだから、僕もおめでたい人間だ。一体、その心は、何だったのか?。

よくドラマのシーンで見かけるが、びしょぬれになり、軒下で雨宿りしていると、OL風の若い女性が、見るに見かねて、「よかったらどうぞ」といって、傘の片方に入るようにと勧めてくれる。僕は、「待ってました。うっしっしー」と、そく、その親切に応えてしまうだろう。傘が取り持つ縁だ。こんな縁は大事にしたいもの。傘の中で話が弾み、あとは傘でデートだ。ただ、中高年の女性からの親切だったら、当時なら、「いえいえ、結構です。方角が違いますので」とかなんとか言って、ほうほうの体で断るかもしれない。男って、本当に現金なものだ。

ただ、如何せん、この年になるまで、うら若き女性から、中高年の女性に至るまで、ドラマのようなシーンに一度も出くわしたことが無い。人は無情に通り過ぎるだけ。それもそうだ。こんな物騒な世の中では、足早に遠ざかるのが懸命である。犬や猫さえ近寄らない。悲しいぜ。

そうそう、傘ではないが、一度だけ、OL風の女性に親切にしてもらったことがあった。サラリーマンとして入社したある日のこと。先輩達から酒の洗礼を受け、帰りの電車の中で、飲んだものをもどしてしまっ。。目はうつろ、頭はぐらぐら。それを、見かねてか、真向かいの席に座っていた、女性がハンカチを出して、かいがいしく介抱してくれたのである。僕はなされるがまま。回りの人たちは冷やかな目で、僕を眺めていたに違いない。

その女性はハンカチを僕に預けたまま、どこかの駅で降りてしまった。名前も告げずに。翌朝、僕の手元には、汚れてしまった花柄のハンカチが・・・・。僕はきれいに洗い清め、いつか返さねばと、毎回、毎回、同じ電車の同じ場所に陣取っていたが、会わずじまい。顔さえ定かには覚えていない始末。まさか、向こうから名乗り出てくることはないにせよ、何とか会いたかった。結局、「縁」が無かったのだろう。そのまま時が流れた。
僕が傘を持たなくなったのは、そんな頃からかもしれない。また、同じようなケースに遭遇するかもしれないと、心が傘を持たせなかった。考えてみると、僕も浅はかな男だ。世の中はそんなに甘くはありませんぞよ。

かくして、最近は傘を持って出ることが多くなった。この傘も、持つ人が持てばファッションだが、無骨者の僕のこと。いつも、足手まといになり、かえって、体やカバンをぬらしてしまう。おまけに、どこかへ、置き忘れることもたびたび。傘を持つのもよしあしだぜ・

井上揚水さんが、昔、「傘がない」とか言う歌を歌っていた。今なら、僕は「傘がほしい」と歌うかな?。


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