大 将 日 記
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2004年12月11日(土) 夢を与える事が使命だと思う

昨日の朝、私は海浜幕張のWBGの中にあるコンビニで買い物をしていた。すると
そこにテレビや新聞等で良く見かける人が入って来た。
その人はニコやかに店員に「おはよう」と挨拶をすると、そのままおにぎりコーナー
に一直線に歩き、鮭のおにぎりを買っていた。

「誰だったっけかなぁ?」

と悩んでいると、私の視線に気が付いたのか、私に軽く目で会釈をしてくれた。

おぉう! 思い出した! その人は・・・























千葉ロッテマリーンズの
瀬戸山代表だった!!



瀬戸山代表と言えば、プロ野球労使交渉後の記者会見で選手会の古田会長に握手を
求めて断られた人だ。思わず昨日は私が手を差し伸べて握手をしてあげようかと思
ってしまいました。

瀬戸山代表はおにぎりを買った後、スポーツ新聞コーナーの前で足を止めて一面の
見出しをチェックしていたが、私は心の中で・・・



























千葉ロッテが一面を飾る事はありませんから


残念!


とつぶやかずにはいられませんでした。

でも、今年はシーズン中に一度だけ千葉ロッテが一面の見出しを飾った事がありま
したよね。覚えていますか?
実はあまりにも連敗が続いた時、試合終了後に監督以下選手・コーチまで全員がグ
ランドに出て来てファンに詫びを入れたのです。これはプロ野球史上初だったので
はないでしょうか? 大沢親分が日本ハムの監督時代に、本拠地後楽園球場での最
終戦後のセレモニーで優勝出来なかった事に対してファンに土下座をしたのは有名
な話しだが、シーズン途中の試合終了後にお詫びをしたなんて私も記憶が無い。

これは選手達にしてみれば屈辱以外の何物でも無いのだが、私も元商売人として、
お客様に満足して頂けないのは経営者と監督の責任である事は明白であり、それに
関して詫びを入れるのは当然の事。客商売をする者にとっては基本なのだ。

さて、それを演劇の方に目を向けてみよう。
私達演劇人は、演じる事が好きだから役者をしている訳なのだが、それ以上に大き
な使命を同時に背負っているのだと思う。それは夢を与える事だ。
プロ野球にしても演劇にしても、大小様々ではあるもののエンターテーメントであ
る事には違いが無い。子供達が人工芝の上で華麗に舞う選手達を見て

「プロ野球選手になりたい」

と思うのと同じように、舞台や映画を観て

「役者になりたい」

と思ってくれる子がきっと居る筈だと思う。

テレビや映画に出てなくったって、私達Key Stationは一応舞台役者の集団である。
メンバーのほとんどが今迄は一般人だった。

「あの南風が役者になっているよ!」

と言う台詞はまだ耳にしてはいないが、今迄が只の街の人気者だったに過ぎない私
が、素敵な仲間と環境に巡り合えて役者になった訳ですから、私の知り合いの子供
達はきっと舞台に親近感を持ってくれるに違い無い。そう信じている。
自分が好きだからと言う理由だけでは、きっと夢は与えられないと思うし、夢を与
えるにはそれなりの才能と努力が必要だと思う。

商売の話しに戻すと、私達みたいな小劇団と呼ばれる集まりはよく無料公演をする
が、いくら無料公演だと言っても『時は金なり』と言われるように、大事な貴重な
時間を裂いてお客様は観劇に来てくれるのだから、手を抜く訳にはいかない。

「またKey Stationの舞台を観に来たいね」

と言われるようになるまでには、まだ多少の時間はかかるかもしれないが、俺達は
まだまだこれからなんだと言う事を瀬戸山代表の顔を見て思ったのでした。

瀬戸山さん、来年は千葉でプレーオフをやりましょうね。


南 風 |MAILHomePage

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