死神の微笑み <10> - 2003年03月15日(土) 車の外の風景は、ずいぶん変わっていた。 コンクリートで縦長く作られた建物は、木造で平たくなっていった。 それに、建物の数が減ってきて遠くまで続く田畑が見えるようになっていた。 ほとんどのところで冬支度が終わっているようで、雪に向かって「こっちは準備が終わったんだから、早く降れよ」と言っているようにも見えた。 僕は頭の中で、この夕暮れの景色に雪を重ねてみた。 見渡す限りのほんのり紅く染まった白い世界はきっと感動的なのだろうということは明らかだった。 でも、半月後くらいに来ればよかったとはまったく思わなかった。 今、来たことが偶然的必然なのだ。 今、来たことに意味がある。そう確信していた。 しばらく薄暗い林の中を走ると、小高い丘の上にその旅館はあった。 「着きましたよ。」 久しぶりに運転手の声が聞いた気がした。 旅館は林の中にポツンと立っていて、あたりを見回しても旅館以外の光を見つけるには、雲のない空を見上げるしかなかった。 あいにく、今夜の空は雲で覆われていた。 僕は運転手に促されて、玄関にはいった。 フロントで受付を済ませると、僕は迎えに着てもらった運転手に「ありがとうございました」と挨拶をした。 運転手が「ごゆっくりおくつろぎぐださい。」と言う顔には、さっき車の中で愚痴っていた中年男性の面影はどこにもなかった。 外見とは違って、内装はずいぶん綺麗だった。 僕が通された2階の部屋からは、遠くに日本海を臨むことが出来た。 もう真っ暗になっているせいで、かすかに海であることがわかるくらいだった。 僕はマフラーだけ外し、服も脱がずに窓際の椅子に腰掛けて、自分でいれた熱いお茶を飲んだ。 しっかりとしたお茶の風味とともに、程いいしぶみが渇いた喉を通っていった。 お茶をテーブルにおいて、深いため息を一つつき、窓の外の景色を眺めた。 笑顔の素敵な駅員の言葉が忘れられなかった。 −ここには私が求めるものはすべてあるんです− 僕はそのまま静かに眠りについた。 やっと10回ですね。 まだまだ長いです。 よくこんなの書いたな・・・>自分 食べるとなぜか吐き気がして気分が悪い。 でも、食欲はある。 家でもイライラしまくり。 左胸がまたよく痛くなる。 なんとかしてもらいたいもんだ。 やっと小説を書き終えて(まだ見直ししてないけど) ほっとして、しばらくは書きたくないなぁと思っていたんだけど、 また書きたくなりました。 今度は「渇き」になるっぽい。 もちろん、実際書いてみたら変わる可能性もあるけど。 僕は自分に対して悲観することはないんだ・・・と、思った。 ...
|
|