死神の微笑み <11> - 2003年03月16日(日) 空は雲ひとつない快晴で海は青く澄んでいた。 遠くには海と空を区切る海平線がはっきり見えた。 浜辺にはキメの細かい砂が広がっていて、ゴミひとつなかった。 まるで粒の一つ一つが宝石のような気がした。 まさに絵に出てくるような眺めだった。 浜辺には一筋の足跡が残っていた。 その一筋の足跡は遠くまで続いていた。 僕は目で足跡を追った。 その先には誰もいなかった。 いきなり波がその足跡を飲み込んだ。 波が引いていくと足跡は消えていた。 存在していた形跡すら消されていた。 足跡は半ば無理やりに消し去られた。 海の方を見ると、様子は一変していた。 空には暗雲が広がり、海は黒く染められていた。 浜辺には木片や海草などのゴミが打ち上げられていた。 いつの間にか見上げる程の高い波が目の前に迫ってきていた。 僕もあの足跡のように飲み込まれるんだと思った。 あの足跡のように消し去られるんだと思った。 それは完全な恐怖だった。 完全な絶望でもあった。 段々波が迫ってくる。 とうとう波が僕を覆って空を奪った。 そして波が世界を再構築した。 ゆっくり波が空間を狭めてくる。 とうとう僕自身が世界になって同時に恐怖の中心となった。 次の瞬間世界は消え失せた。 夢を見ていたのは20分程度だった。 僕自身、こんな夢を見たのは初めてで、胸がドキドキして、体中が激しく脈打っているのがわかった。 部屋に入ったときにつけたエアコンはもう暖かい空気を送り込んでいて、着ていた赤いダウンジャケットを脱ごうとしたが、思いとどまった。 やはり今日中に海を見ておきたいと思ったからだ。 急いでマフラーを巻いて、財布と携帯を手にして部屋を飛び出した。 また新しい話書き始めました(笑) やっぱ自分の中に物語がいくつか生まれてるので、 出していかないと落ち着かないみたい。 まだたった3つしか書いてないから制作意欲は湧くらしい。 社会にでるってことは僕の想像以上に簡単なことじゃないんだと思う。 そして、そう思うたびに僕は先の見えない不安に襲われる。 僕は決して、物を書いて妄想世界に行こうとしてるわけじゃない。 きっと何かを揺り動かすために、何かを変える為に書いているんだと思う。 そのためには過去をきちんと整理して、受け入れる必要がある。 僕がやっているのことはそういうことなんじゃないだろうか。 なんか、最近よく自己分析を試みている次第です。 ...
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