死神の微笑み <22> - 2003年03月27日(木) 僕は肩を震わせて少女を見ていた。 少し興奮したせいで、体が熱くなって、小さく肩で息をしていた。 少女は何も言わず、じっと海を見つめていた。 海は穏やかで、相変わらず寄せては返すことを繰り返していた。 しばらくそのまま時が流れたが、少女は言葉を発しようとする様子すらなかった。 きっと何か言い返されるだろうと思って身構えていたのに、拍子抜けしてしまった。 なんだか急にばかばかしくなって、その場から立ち去ろうと、上体を動かそうとした瞬間、 「ダイヤモンドダスト・・・ダイヤモンドダストって知ってる?」 と、少女が質問してきた。 僕は短いため息をついた後、少しねじった体を海側に戻して、再び少女の隣に座った。 「すごく綺麗だってことと、ものすごく寒いところじゃないと見られないってことくらいかな。」 正直、僕の「ダイヤモンドダスト」に関する知識は乏しかった。 実際にどんな景色なのかも、気象条件も、発生のメカニズムもわからなかった。 「そう。すごく綺麗なの。」 「見たことはある?」 「テレビでね。でも、なんていう番組だったのか忘れた。メカニズムも解説してたんだけど覚えてないの。 ただ、画面に映るキラキラする現象に夢中だったから。」 「それで、それがどうかしたわけ?」 僕はなぜダイヤモンドダストのことを持ち出したのかまったくわからなかった。 少女はしばらく黙っていた。 雪について、何か話をしようとしているのだろうか? しばらく沈黙が続いた。 僕は待った。 少女は必ず何か言うだろうと確信があった。 この時間が、考え事をしているのか言葉を選んでいるのかわからないが、少女にとって必要な「間」なのだと思った。 「あなたが抱え込んでいるものって、きっとそういうことじゃないかと思うわ。」 「えっ?どういうこと?」 「言ったでしょ。私、死神だって。」 22になりましたが、まだ半分にもなってません(汗) 「だからせめてあなただけには話したい 気がふれたとされる僕の胸のうちを・・・どうか・・・ だからせめてあなただけには話したい コレでもまだ許されない僕の罪を・・・どうか・・・」 「小さな窓から洩れる 光に心揺れ 過ぎた季節だけいつも 輝くのはなぜ 抱えきれない不安と 戸惑い耐えきれず ただ立ち尽くす姿は 振り返らない」 ...
|
|