死神の微笑み <23> - 2003年03月28日(金) 昼前に旅館に戻り、昼食もとらず温泉にはいった。 脱衣所にいた二人の中年の男性は、僕を見向きもしなかった。 大浴場に入ると、僕は一番端っこの鏡の前に座った。 目の前の鏡は曇っていて自分が見えなかったせいで、僕はここにいないんじゃなかと思ってしまった。 僕はまず、タオルで血が出そうになるくらい力いっぱい体を擦った。 肌は真っ赤になっていった。 全身、擦り終わると、ボディーソープを大量に使って、もう一度体を洗った。 全身は泡だらけになった。 桶に水をいっぱい溜めて、一気に泡を流すと、少し体が軽くなった気がした。 それでも、洗い足りなかった。 次に髪を洗った。 シャンプーを大量に使って、頭皮を揉んだ。 いつもの3倍くらいの泡が立った。 泡をすべて流し終えて、顔を上げると、目の前には疲れた顔をした男がこっちを見ていた。 そして、広い湯船に浸かった。 肩まで浸かって大きくため息をつくと、息は白い湯気と混じって、どこへいったのかわからなくなった。 僕はそのまま気分が悪くなるまで湯船に浸かった。 湯船からあがって体を拭くと、腰にタオルを巻いて、持ってきていた缶ビールを一気に飲み干した。 小さくゲップをして大きなため息をつくと、少し落ち着いた気がした。 部屋に戻って、地元の情報番組やドラマの再放送を見ながら缶ビールを2本空け、 トイレに行って、体内の尿をすべてだしきったあとに、また風呂に入りにいった。 それの繰り返しだった。 4回繰り返した。 なんだか無性に居心地が悪かった。 自分の中の「違和感」が皮膚の表面に溜まっていっている気がした。 洗った直後は全て落ちた気がするのだが、ビールを飲み始めると、また「違和感」に包まれていた。 指で皮膚を擦ると、「違和感」がぼろぼろこぼれ落ちそうだった。 5回目入ろうとしたが、入り口に「本日は終わりました」と書いてあって諦めるしかなかった。 連載の為に書きたいことがあまり書けなくて、もどかしいながらも やっぱり連載優先です。 載せることに意味がある(謎) 「愛と絶望。夢と現実。」 最近、日記がどっかに行っている。 ...
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