カウントシープ
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2005年04月07日(木) 溢るる時

他人に侵食されることが怖いと思うときがある。でも、それより怖いのは、ボクがボクから溢れて他人を侵食することだ。

ボクの中にあるドロドロしたものをボクは予め見せ付けて壁を作っていて、でもそれは十分に制御可能な、言語化できてしまうくらいのモノなので、実際にボクから溢れることは(おそらく)ない。

自分の中にある言葉では顕すことのできない、喩えるなら夢の中でみるような不明確なヴィジョンで、それはバラバラにカッティングされたボクのパーツで、ちっともスマートじゃなくて、嫌らしくてセクシャルで生々しい。抑圧されているもろもろのものがみんな一緒くたになって夢という現実が夜毎に突きつけられる。

だから、夢が怖い。
生々しい夢は、匂いまでしそうで気持ち悪い。

生々しい匂いをさせる人間を前にしてボクは立ちすくんでしまうけれど、それは、多分相手に侵食されることが怖いんじゃなくて、相手を鏡にしてボクからも溢れてしまうことが怖くて気持ち悪くておぞましくて、そうして自分のなかの汚いものから逃げてばかりいたら、どんどん夢が気持ち悪いものになってしまうから、

そんな夢がやってきたなら、もう引き出しを開ける時間がきたのかもしれない。


ロビン