| 2001年12月24日(月) |
私的今年のベスト20(今年は「デルフィニア戦記」と時代小説の年だった。) |
私的今年のベスト20(今年は「デルフィニア戦記」と時代小説の年だった。) 茅田砂胡の「デルフィニア戦記」は「本の雑誌」の企画によってその存在を明確に知り、全15冊でちょっとした読書の旅を経験した。その原型とも言うべき「王女グリンダ」は未読のままとってある。その昔、田中芳樹の「銀河英雄伝説」を毎年楽しみにしていたことを思い出したり、さらにその昔のトールキンの「指輪物語」との思い出も蘇えったりで、完結して「しまった」ことが今でも残念である。続編をというありえない期待あり。 そして、佐伯泰英の時代小説との出会いは鮮烈だった。読むに値するのは隆慶一郎と池波正太郎の二人だけという思い込みを見事に解放してくれた。知った時には既に相当の売れっ子で自分だけの作家というわけにはいかなかったのが悔しかった。読むものすべてが傑作と感じられ楽しかった。 下の作品だけでは20作品にはならない分は上の二人の作品の分である。 また、この並び方は読んだ順番である。 「GO」金城一紀(講談社) 「コフィン・ダンサー」ジェフリー・ディヴァー(文藝春秋)訳=池田真紀子 「汝ふたたび故郷へ帰れず(リバイバル版)飯嶋和一(小学館) 「天下騒乱(上・下)」池宮彰一郎(角川書店) 「だれが「本」を殺すのか」佐野眞一(プレジデント社) 「ゼームス坂から幽霊坂」吉村達也(双葉社) 「模倣犯(上・下)」宮部みゆき(小学館) 「牙の領域(フルコンタクト・ゲーム)」中島望(講談社) 「クリスマスのフロスト」ウィングフィールド(東京創元社) 「フロスト日和」ウィングフィールド(東京創元社) 「始祖鳥記」飯嶋和一(小学館) 「宮崎駿の<世界>」切通理作(筑摩書房) 「ほぼ日刊イトイ新聞の本」糸井重里(講談社) 「秘伝・宮本武蔵(上・下)」光瀬龍(徳間書店文庫) 「江戸忍法帖」山田風太郎(講談社) 「銀の雨」宇江佐真理(幻冬舎) 「黄金」ディック・フランシス(ハヤカワ・ミステリ文庫)
ビデオで映画を見た。「サトラレ」主演は安藤政信。2時間を超える長さ。現代の癒し系ファンタジーとでも呼べそうなワン・アイデア徹底的貫徹作品で好感。外国映画を見ているようだった、はほめ言葉になるか。3時間ほどゆとりがあるときに是非「どうぞ」と薦めたい。
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