神沢利子「銀のほのおの国」(福武文庫)も新たにもう一度発見されるべき作品である。もともと1972年に福音館書店が出版した壮大なスケールの神話的ファンタジーで佐藤暁が開いた道の頂点に立つ傑作。それにしても福武文庫に入った1991年からでも11年も過ぎている。読んだことのない人はもちろん過去に読んだ人も読む価値のある日本を代表するファンタジーである。