2002年09月08日(日) |
北上次郎『ベストミステリー大全』(晶文社2002/04/30)をさっと。 |
北上次郎『ベストミステリー大全』(晶文社2002/04/30)をさっと。 『小説現代』連載のコラム169篇をまとめたもので期間は1988年から2001年まで。物凄い分量に驚き入る。並行して他の雑誌やネットにも同様の書評エッセイを執筆中なのだから恐るべき商売人である。 こういう本は読み方が難しい。あまり真面目に対すると当の本に接する気が起こらなくなるのである。かつてはそうかそうか面白いのかと読書欲が沸騰したものだが、今は歳をくったせいかそうならない。自分が読んだ本についての確認作業になってしまっているのだ。読む本を決めるためにかつては一生懸命読んでいたのに今はかなりいい加減である。 作者の名前と題名の周辺の文章をさっと読んでどんどんページをめくっていく読み方に変わってしまった。 新鮮な関係というべきものが消えてしまった。 出てくる本のほとんどが未読であるにもかかわらず読む気が全く起こらない。 一種の飽和状態で世の中にもう新刊で傑作と言う本がこの十年来存在していないだけの話?
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