読書日記

2003年02月14日(金) 堀川弘通『評伝 黒澤明』(毎日新聞社)

堀川弘通『評伝 黒澤明』(毎日新聞社2200円 第1刷・・・・・・2000年10月15日、第5刷・・・・・・2001年9月15日 p340)
黒澤明の最も近くにいながらも、黒澤明を最も遠くから眺めるごとく客観的に黒澤明その人と作品を語っている希有な人物伝である。
全8章からなり、「戦国合戦絵巻とプライベートシネマ」というタイトルの最後の第8章が特に印象的だった。
「影武者」「乱」から「夢」「八月の狂詩曲」「まあだだよ」への流れは世間的に???という評価が一般的だが、その謎の一端は上手に説明されたような気分になった。
プライベートシネマと位置づければ、評価に大きなぶれがあっても、当然である。
今、黒澤明作品がDVDでまとめて販売されているし、スカパーでも毎月二、三作品ずつ見られるようになっている。
この評伝の内容を思い起こしながら観客になる。
なんだばかやろう、と言うだろうか。


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