白月亭通信別記
老い先短い残照の日々、
おりふしの所懐を、
とりとめもなく書き留めて…

2004年10月29日(金) 炬燵

 生活のけじめとしてこたつは11月からと決めていたがこのところの寒さに耐えかねてとうとうこたつをしつらえた。「もう年も年だからがまんすることはない」というのがいいわけ。きょうもまた朝から雨がふりしきっているのでこたつにもぐりこんでだらしなく日を送っている。

 ■炬燵せりこころ半分外に出し(中原道夫)

 サイトの歳時記から引っ張り出した句だが句意は以下の通り。

 わかりますねぇ、この気持ち。そろそろ「炬燵(こたつ)」を出そうかというとき、どこかに「いや、まだ早いかな」という気持ちが働く。ひとたび炬燵を出して入ってしまうと、つい離れるのが億劫になるので、それを警戒するからだ。外出はむろんのこと、隣の部屋に行くことすら面倒臭くなる。作者もそんな思いで我慢をしていたのだが、とうとう辛抱たまらずに、出すことにした。しかし、それでもなお「こころ半分」は炬燵の「外」に向けながらと言うのである。(清水哲男)


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