気まぐれ日記
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衣食住は保証されている。でも夏目が住んでいるのは安マンション。こりはどういうこった。すいません、未設定のままつくっているからです。いいわけすれば、衣食住を確保できる賃金をもらって、その中で割り当てているような感じ? 本日キューブを借りました。映画です。ホラー映画より怖いと思います。以上。 彼はいやな夢を見ていた。昔の記憶がよみがえるような夢。おかげで寝た気がしなかった。目覚めるとセリナが心配そうな顔で見つめている。かなり寝汗をかいていた。 「寝ている間に発作がありました」 セリナは言った。 「心配しなくていいよ、たまにあるから。それより、薬をとってくれるかい?」 「はい……」 それから夏目は昼まで寝て、遅い朝食を取り、パソコンに向かった。小一時間ほどで仕上げが終わり、ディスクを抜いた。そして、あわせたかのように電話が鳴った。 「もしもし?」 夏目は美幸かと思ったが、相手は森だった。夏目の顔が少し引きつった。 「ああ、夏目君? 風邪ひいてないかい?」 「夕べ熱がでました。もうさがったけど」 「そうかい。それはよかった。どうやら貴方に移してしまったんではないかと思ってね」 「あんたがひいてどうするんですか」 「すまないね。ところで、あさっての晩はあいているかい?」 「……ええ、あいてます」 「では、私の家に。何すぐ済むことなんだが、いいワインが入ったのでね。ああ、貴方はワインお嫌いでしたね」 「はい」 「じゃあ、濃いコーヒーを用意しておくよ。ああ、お土産はいらないからね。いつもいつも持ってきてもらって悪いからね」 「いえ、そんなわけには行きません」 「なら、チョコレートを一枚。普通のを」 「チョコレート?」 「私の好物の一つだよ。じゃあ、あさってに」 電話は一方的に切られた。 夏目はため息をつき、ソファーに腰掛けた。 チャイムが鳴った。 「天藤さんだ」 夏目は立ち上がって玄関へ向かった。
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