気まぐれ日記
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2003年07月15日(火) はらほれひれはれ

 眠いっす。でもやるっす。わけわからんです。ドラクエで言えばメダパニ混乱状態。いや、いろいろあるっすよ、草は。そのため酒の量も増えて今ワインが効いてるー。

 井上の奥さんは美並といった。井上はなかなか美人妻の持ち主である。そして、こどもは仁とせい子である。
 「お客さんだあ、めずらしい」 
 「これ、ぱぱが作ったの? すごーい」
 子供たちはもの珍しそうに夏目とセリナを見た。
 「こらこら、お客様に失礼でしょ」
 美並がたしなめた。
 「これ、どうぞ。お土産です」
 「まあ、いまどき珍しい。主人から聞いたとおりですね。さ、どうぞ、あがってちょうだいな、私たちもおもてなししないとね」
 「お邪魔します」
 セリナも見習って、お邪魔します、と言った。
 夏目は夕食をご馳走になり、セリナは子供たちと遊んだ。
 「夏目さん、それ本当かい?」
 「ああ、確かに井上さんが言っていたって」
 さきほどのケーキを選んでいたとき、セリナが言ってたことである。が、井上には覚えのない話だった。
 「確かに、せい子はモンブランが好きなんだけど……はて、セリナに言ったことあったかなあ」
 「コーヒー入れましょうか?」
 「あ、濃い目で」
 「ええ、話は聞いてますよ」
 美並がにこりと笑った。
 「ありがとうございます」
 「セリナがねえ」
 夏目はふと思った。セリナは美並に似ている。多分、そうなんだろう。
 「モデルは奥さんですか?」
 「あ、わかりますか?」
 「いや、もう、それは」
 「ドール開発者の趣味が一番出るところなんですよ。今度、夏目さんをモデルに……」
 「やめれ」
 「はい」
 「娘さん、かわいいですね」
 「もちろんですよ」
 井上は、親ばかである。やっぱり。
 「どうぞ、ケーキも出しますね」
 「あ、おれもおれも」
 「あたしも」
 「あんたたちは明日、さ、もうお休み」
 美並が子供たちを追い出した。
 


草うららか |MAIL

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