気まぐれ日記
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眠いっす。でもやるっす。わけわからんです。ドラクエで言えばメダパニ混乱状態。いや、いろいろあるっすよ、草は。そのため酒の量も増えて今ワインが効いてるー。
井上の奥さんは美並といった。井上はなかなか美人妻の持ち主である。そして、こどもは仁とせい子である。 「お客さんだあ、めずらしい」 「これ、ぱぱが作ったの? すごーい」 子供たちはもの珍しそうに夏目とセリナを見た。 「こらこら、お客様に失礼でしょ」 美並がたしなめた。 「これ、どうぞ。お土産です」 「まあ、いまどき珍しい。主人から聞いたとおりですね。さ、どうぞ、あがってちょうだいな、私たちもおもてなししないとね」 「お邪魔します」 セリナも見習って、お邪魔します、と言った。 夏目は夕食をご馳走になり、セリナは子供たちと遊んだ。 「夏目さん、それ本当かい?」 「ああ、確かに井上さんが言っていたって」 さきほどのケーキを選んでいたとき、セリナが言ってたことである。が、井上には覚えのない話だった。 「確かに、せい子はモンブランが好きなんだけど……はて、セリナに言ったことあったかなあ」 「コーヒー入れましょうか?」 「あ、濃い目で」 「ええ、話は聞いてますよ」 美並がにこりと笑った。 「ありがとうございます」 「セリナがねえ」 夏目はふと思った。セリナは美並に似ている。多分、そうなんだろう。 「モデルは奥さんですか?」 「あ、わかりますか?」 「いや、もう、それは」 「ドール開発者の趣味が一番出るところなんですよ。今度、夏目さんをモデルに……」 「やめれ」 「はい」 「娘さん、かわいいですね」 「もちろんですよ」 井上は、親ばかである。やっぱり。 「どうぞ、ケーキも出しますね」 「あ、おれもおれも」 「あたしも」 「あんたたちは明日、さ、もうお休み」 美並が子供たちを追い出した。
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