気まぐれ日記
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2003年07月16日(水) だらだらですね

 井上編、やたらだらだらしてますね。本題にいつまでも入らないし。ちなみに、美並は南果歩、仁とせい子は辻仁成から。南果歩は作家ではないけど、仁成さんの元妻。ちなみに作家のときは「ひとなり」で、歌うときは「じんせい」と読みます。
 
 コーヒーは夏目の好みどおりであった。
 「主人がご迷惑をかけたみたいで」
 「いいえ、かえって助かってます。セリナがいてくれるといろいろやってくれるので」
 「そうですか、それはよかった」
 美並はケーキを取り分ける。セリナの姿は見えない。子供たちの寝室に引っ張り込まれたのだ。
 「夏目さん。今夜は泊まっていってください」
 「そうよ、もう遅いし、子供たちがセリナちゃんが気に入ったみたいね」
 「はあ、ご迷惑でなかったら……」
 「実は、僕の上司が夏目さんに会いたがっているんだ。セリナが気に入った理由を知りたいって」
 だから、明日、一緒に会社に来てほしい。それもあって夏目を家に呼んだのだ。
 「わかりました。それは約束みたいなものですから」
 セリナを使う代わりに、生活状況のデータをとる。そう、夏目とセリナの実験的な生活はすべて井上が把握している。
 「すまないね、夏目さん。ついでにセリナのメンテもしないとね」
 セリナは子供たちと寝ていた。こうやって電力を蓄えている。それをそのままにしておき、夏目は客間に布団が敷いてある部屋に通された。

 彼は、朝は苦手だった。そして気づいたときは美並を驚かせた。
 「夏目さん!?」
 「……?」
 彼はすぐに気づかなかった。女になっていることに。
 「主人の言ったこと、本当だったのね」
 「はあ」
 「女の人になるって……。これで、かけそうだわ」
 「何を?」
 「決まってるじゃない、漫画よ、作品よお」
 ……井上の妻、井上美並は漫画家だった。
 夏目は、思いっきりネタにされた。
 


草うららか |MAIL

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