気まぐれ日記
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井上編、やたらだらだらしてますね。本題にいつまでも入らないし。ちなみに、美並は南果歩、仁とせい子は辻仁成から。南果歩は作家ではないけど、仁成さんの元妻。ちなみに作家のときは「ひとなり」で、歌うときは「じんせい」と読みます。 コーヒーは夏目の好みどおりであった。 「主人がご迷惑をかけたみたいで」 「いいえ、かえって助かってます。セリナがいてくれるといろいろやってくれるので」 「そうですか、それはよかった」 美並はケーキを取り分ける。セリナの姿は見えない。子供たちの寝室に引っ張り込まれたのだ。 「夏目さん。今夜は泊まっていってください」 「そうよ、もう遅いし、子供たちがセリナちゃんが気に入ったみたいね」 「はあ、ご迷惑でなかったら……」 「実は、僕の上司が夏目さんに会いたがっているんだ。セリナが気に入った理由を知りたいって」 だから、明日、一緒に会社に来てほしい。それもあって夏目を家に呼んだのだ。 「わかりました。それは約束みたいなものですから」 セリナを使う代わりに、生活状況のデータをとる。そう、夏目とセリナの実験的な生活はすべて井上が把握している。 「すまないね、夏目さん。ついでにセリナのメンテもしないとね」 セリナは子供たちと寝ていた。こうやって電力を蓄えている。それをそのままにしておき、夏目は客間に布団が敷いてある部屋に通された。
彼は、朝は苦手だった。そして気づいたときは美並を驚かせた。 「夏目さん!?」 「……?」 彼はすぐに気づかなかった。女になっていることに。 「主人の言ったこと、本当だったのね」 「はあ」 「女の人になるって……。これで、かけそうだわ」 「何を?」 「決まってるじゃない、漫画よ、作品よお」 ……井上の妻、井上美並は漫画家だった。 夏目は、思いっきりネタにされた。
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