気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2003年07月30日(水) はい、ちゃっちゃっと

 すすみましょう。

 階段を下ったら地下通路。その後、上がる階段。夏目とセリナと菊池はクイーンという会社のロビーにいた。
 「こちらへどうぞ」
 エレベーターで最上階へ。これで、逃げ場はなくなったと夏目は思った。セリナは少しぼうっとしていた。ドールにはありえないのだが。
 「トーマ様、下に何かあります」
 「でも、俺たちは上に行かなきゃならないようだ」
 「心配しなくていいよ。殺すなんてことはしないから」
 ということは、殺す以外のことはするんだな、と夏目は覚悟する。
 「ところで、何で俺が、夏目だと?」
 そうだ、自分で忘れていたが女だった。
 「個人の情報は守られているわけじゃないんですよ、夏目さん。まあ、最初は疑いましたけど」
 「……」
 「でも、このドールが一緒だったからね、すぐわかった」
 エレベーターが止まる。かなり地上が遠い。
 「さて、まず社長に会ってください」
 「いきなり社長か」
 「ええ、直接社長と会ってお話を聞いてください」
 菊池は一段と大きいドアを開けた。広い室内の奥に広いディスクがある。そこに、まだ若い社長とやらがいる。


草うららか |MAIL

My追加