気まぐれ日記
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2003年08月07日(木) |
バカなことをしました。 |
予約特典目当てでゲームかいました。ありがとう、ヤマダ電機。
「妖精……?」 「御伽話やら、ヨーロッパなんかの伝説に出る、あれか」 セリナはうなずいた。夏目は黙っていたが、初老の男はほうと言って、警備員の武装を解除する。 「いまどき妖精を知っている若者がいるとはな。よし、おいで。見せてやろう」 男は4人についてくるように言った。 「トーマ様、もう少しですね」 「セリナ……」 何故、セリナが妖精に惹かれているのか夏目にはわからない。普通のドールならば、こんなに気にならないはずだ。 初老の男がひときわ大きな扉の前で止まった。横に設置してあるカードスキャナにIDカードを通す。機械音がなり、ドアは開いた。 「!!] 「トーマ様、これです」 セリナははしゃいだ。にっこりとそれを指差す。 それは、上半身のみ地上に現れていた。いや、もともと地中深く埋められていたのだろう。どういうわけか、上半身のみまで地上に出ている。そのまわりは土だが筒状のガラスケースが全体を覆いかぶさっている。つまりはそれをガラスケース越しで見ている。 「……なんだこれは?」 「妖精の、女王です」 夏目の質問にセリナは答えた。 「シェイクスピアのタイタニア……でもそんなのは作り話だよな」 尾崎がまだ信じられないような思いで言う。 その上半身は美しい……人間の目から見れはさまざまだが、少なくとも夏目には妖艶な女性に見えた。目は眠っているように閉じている。長い流れるような金の髪に透けるような肌。本当に透けている。 ただ、後こなってここの人間たちが手を加えて、頭部や胸部、腕には何本ものコードがつながれ、はりめぐっている。そして地面ごとガラスのケースに収まっている。 「このビルを建設するときに偶然見つけたものだ、。埋め戻そうとしたら……。もういいだろう。もう二度と近づくじゃない」 「女王、私です。#$%&です」 「セリナ?」 セリナが名乗った名前は聞き取れなかった。どうやら人間の口では発音は無理だと思いつく。 「もう、何千年もこうやって眠っていらっしゃるのですね、女王」 「なんだね、このドールは?」 眠る妖精の女王とやらにセリナが懸命に話かけるのを見て男は、少し驚く。 「私は、こうやって女王を助けてくれる人を見つけました。もう少しです、女王。だから、教えてください、どうすればいいのか?」 「これを目覚めせることができる? ならばやってもらおう」 「いや、来ないで」 男がセリナの腕をつかむとバチッという音がした。男が倒れる。森が確かめるとつまらなそうに、気絶しただけだという。 セリナが目を閉じ、しばらく黙った。三人はただ黙っていることしかできないでいた。 「わかりました。私のマスターに頼んで見ます」 「セリナ?」 「ごめんなさい。トーマ様。まずは私の話を聞いてください」 「長い話になりそうだね。さっきの部屋に戻ろうか?」 森の提案により、狭いが座れるあの部屋に戻ることになった。
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