気まぐれ日記
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今年も、海に行けなかった。今年の夏休みはない。仕事は忙しい。プールすら行ってない。そんな私ですが、末に東京に行きます。今から楽しみです。
「ありがとう、トーマ様」 「……」 彼は複雑だったが、やけを起こしていた。もうどうにでもなれ、と。とにかく妖精の女王が消えると、世の中は滅びるようだ。 「では、女王のところに行きましょう」 再びあの部屋に一同は戻った。 「ああっ!」 ガラスケースから女王は消えていた。 「な、なんてことなの」 セリナが驚いて続きをいえないでいた。 「そうだね。もうとっくに……」 「女王は消滅した?」 森の言葉を制して夏目が続けた。 「俺に、入っていたんだね」 セリナがうなずく。 「うん、変な気はしないよ。おとなしいみだいだから。でも、たまに体をかせだってさ」 「トーマ様、ごめんなさい」 「セリナが誤ることじゃない。さて、帰ろうか」 夏目はもと来た道を戻ろうとした。 「待てっ!」 拳銃を構えた、あの初老の男が道をふさいだ。 「妖精の女王を帰してもらおうか。そして、そのドールを渡してもらおう」 「欲張りだね」 森が言う。彼はそっと手を上げた。 「まさか、社長の僕を撃つわけは……」 「お前が一番危ないな。バカ社長だから」 「うっ」 「夏目さん、貴方には残ってもらいましょう」 「いやです。私は家に帰ります」 セリナは夏目をかばうようにして、男と夏目の間に入った。 銃声が響いた。 「トーマ様!」 夏目が腕を抑えた。 「かすったね。大丈夫かね」 「うん、たいしたことない……と思う」 「貴方の体は丈夫じゃないからね。無理は禁物だよ」 「トーマ様……。私のマスターに何をするの!」 セリナが、こんなに怒るのを、夏目は始めてみた。普通、このような怒りなどは抑え目にでるようにされている。それが、彼女は妖精であるために歯止めが効かないでいた。
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