気まぐれ日記
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2003年08月14日(木) もう八月半ば

 今年も、海に行けなかった。今年の夏休みはない。仕事は忙しい。プールすら行ってない。そんな私ですが、末に東京に行きます。今から楽しみです。

 「ありがとう、トーマ様」
 「……」
 彼は複雑だったが、やけを起こしていた。もうどうにでもなれ、と。とにかく妖精の女王が消えると、世の中は滅びるようだ。
 「では、女王のところに行きましょう」
 再びあの部屋に一同は戻った。
 「ああっ!」
 ガラスケースから女王は消えていた。
 「な、なんてことなの」
 セリナが驚いて続きをいえないでいた。
 「そうだね。もうとっくに……」
 「女王は消滅した?」
 森の言葉を制して夏目が続けた。
 「俺に、入っていたんだね」
 セリナがうなずく。
 「うん、変な気はしないよ。おとなしいみだいだから。でも、たまに体をかせだってさ」
 「トーマ様、ごめんなさい」
 「セリナが誤ることじゃない。さて、帰ろうか」
 夏目はもと来た道を戻ろうとした。
 「待てっ!」
 拳銃を構えた、あの初老の男が道をふさいだ。
 「妖精の女王を帰してもらおうか。そして、そのドールを渡してもらおう」
 「欲張りだね」
 森が言う。彼はそっと手を上げた。
 「まさか、社長の僕を撃つわけは……」
 「お前が一番危ないな。バカ社長だから」
 「うっ」
 「夏目さん、貴方には残ってもらいましょう」
 「いやです。私は家に帰ります」
 セリナは夏目をかばうようにして、男と夏目の間に入った。
 銃声が響いた。
 「トーマ様!」
 夏目が腕を抑えた。
 「かすったね。大丈夫かね」
 「うん、たいしたことない……と思う」
 「貴方の体は丈夫じゃないからね。無理は禁物だよ」
 「トーマ様……。私のマスターに何をするの!」
 セリナが、こんなに怒るのを、夏目は始めてみた。普通、このような怒りなどは抑え目にでるようにされている。それが、彼女は妖精であるために歯止めが効かないでいた。


草うららか |MAIL

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