気まぐれ日記
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2003年08月30日(土) |
せめて、札幌にもきてくれたら, |
コンサートの話です。札幌ならまだ近いんですが。飛行機より安く行けるし。東京の一泊はもったいない気がします。 今日は、ナエスタの日記です。
代々泥棒家業の私。お父さんも一時は町を騒然とさせた大怪盗だった。私もその名を受け継ぎ、新米ではあるが徐々に街を騒然とさせている。私は偵察のためにお城に向かった。このお城の一階は一般人に開放されている。なぜなら、図書館があり、博物館があり、大浴場があり。まったく持ってふざけたお城なのよ。ビアソーイダ城、それがこのお城の名前。 「何か、お探しですか? お嬢さん」 図書館の前でいすに座り、本を読んでいる男に声を掛けられた。 「いいえ、ただ眺めてたの。観光できたんだ」 「そうですか」 そうだ、私、足音を立てていないのだった。男は優男でニコニコしながら見ているのだが……。 「もし、謁見に来たのなら、このドアを抜けてください」 今度は本から目をあげずに言った。 「いや、でも、王様にあう用事はないです」 「では、もうここから出たほうがいいですよ、お嬢さん」 この男、ただの優男ではない。もし、このビアソーイダの王子としたら、やばい。王家の者は皆、剣術に長けているから。 私は出口に向かった。 「待てえ」 さっきの優男じゃない。私と同じくらいの歳の男で、すでに剣を抜きこちらに来る。 「お前、怪しすぎ。最近出没している怪盗は、女の子みたいだし」 「やめなさい、カシス」 優男が、やんわりと言う。本を読んだまま。 「だってよう、兄貴。こいつ足音も立てないし」 カシスと呼ばれた男は剣を納めず、こちらから目を離さず言う。 「だってじゃない。まだ、そうと決まったわけじゃない。証拠などないだろ」 別の声だった。今度も同じ歳くらいの男。赤い髪をした男だった。 「それに、俺の知り合いだ」 「ああ、ベグゼッド……」 少し前、学校に潜入したとき会った。もちろん、私のことも知っている。 「マジか、それ。わかったよ」 カシスはやっと剣を収めた。
お城を出て、ベグゼッドは言った。 「よかったな。オリオとカシスだけで」 「え?」 「サミクラス、グリバッカスがいたらお前は、牢屋行きだよ」 「どういうこと?」 「カシスは結構だまされやすいし、オリオはよっぽどのことがない限り動かない。でも他の兄弟だったら……」 「……ねえ、なんで私を助けてくれたの?」 「えっ、それは……」 「ねえ?」 「グ、グオンがうるさいから」 もう、あの城を狙なよ、といって城に入る。 「あ、べグゼッド」 ありがとう……。その言葉は彼に伝わっていない。
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