気まぐれ日記
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2003年10月21日(火) |
唯乃さんにバナーをいただいた |
バナーを作っていただきました。ありがとう、唯乃さん。 昨日、パソがなんだか途中で変になってしまったのですが、ちゃんとのってましたね。よかったよかった。
「じゃあ、ヨイおにいちゃんとアサおにいちゃんは子供の役、大きいお兄ちゃんはお父さん。わたしがお母さんね」 少女の言うとおりに鍋やテーブルのおもちゃを並べて、おままごとが開始される。いい年した大人が小さな子供に囲まれてままごとも恥ずかしかったが、どうせ暇だしとも思い、彼は少女のいうとおりお父さん役を演じた。 だが、数分もしないうちに上の二人は飽きてしまい逃げ出してしまった。 「あー、おにいちゃんどこ行くのー!」 「子供は遊びに行くんだよ」 「お母さんはお留守番」 そう叫んで走って行ってしまった。 「おにいちゃんのばかあー!」 少女は泣き出す。やばい、と彼は思った。彼は泣く子供が一番苦手だった。 「あー、もー、泣かない泣かない。よし、お兄ちゃんと一緒に遊ぼう。えーとだな、あそこの森を探検だ」 「森? 森に行ったら怒られるよ」 「お兄ちゃんからはぐれなけりゃ大丈夫」 「じゃあ、わたし、いいところ知ってる。とってもおいしい実がなってるとこ」 「じゃあ、そこに決定だな」 森と言っても、抜けるとすぐビアソーイダの城下町が見える。迷子にはならない。彼は少女を肩車して森に入った。 「あれ、あの木だよ」 「あの木か……」 背の低いたくさんの赤い実がついた木を少女が指差す。 「なるほどな、こりゃうまいよな」 彼も知っっている実だった。よく昔食べたよな、と思う。少女が手一杯に木の実を取る。それを見て、彼はズボンのポケットに手を突っ込んだ。皮袋に小銭が3,4枚。ため息をつき、小銭をポケットに戻し、皮袋だけを少女にやった。少女はうれしそうに受け取ると、それに木の実を入れた。 「ありがとう、お兄ちゃん」 「さて、戻ろうか」 「うん」 ともかく、この日も一日、彼はぼんやりとすごした。
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