気まぐれ日記
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えーと、今日買ったのは鋼の錬金術師6巻なんですが、昨日買った落乱34巻から話をしましょ。えーと、学園VS暗殺忍者たち。です。内容的には。最近の落乱は上級生たちが活躍してますよね。中在家(一発で出た!)長次がよかったです。(ただたんにおもしろかっただけ)それにしても時代のせいか、5、6年の忍たまの扱いが大人扱いなんですよね。15歳なのか、長次……。
話はまたビアソーイダにもどる。彼が城下町に住んで、数日目のことだった。 「あいつ、アパートいっても家具とかなんもないであんの」 どうりで、必要経費をやたら多くくれたと思ったら、部屋にはベッドの骨しかなかった。おかげで、必要経費のほとんどをマットレスからシーツ、毛布などを買い揃えるのに費やした。 「仕事サボって、バイトでもすっか」 とは言っても、彼のバイト暦はレストランのウェイターと皿洗いしかない。しかもどちらも向いていないものだった。 「なんか、手ごろで、槍のいい仕事はあんかなー」 とりあえず、店先のポスターなどを注意深く見る。特にバイト募集の張り紙はなかった。 「うーん、ないな」 彼はとろとろと歩いて、いつの0間にか裏路地にいることに気づいた。やばいな、と思った。こういうところでは……。 「おい、兄ちゃん」 「ほらきた」 ガラの悪い男たちが彼を囲った。彼はうんざりした。この手のことはもう、何度も何度も経験済みである。いまだこれから抜け出せないのは、ひとえに彼に学習能力がないからである。 「あんだよ」 「ツラかせや」 「俺のツラになんかようか?」 「金を出せってことさ」 「俺は、今金欠なの。おめえらを養う金があったら俺が使う」 金は自分も養うことができないほどない、と続ける。しかし、そんなことが通用する奴らでもないと彼は知っている。これは学習済みだ。 「んじゃあ、金なし! 一発殴らせろ。それで勘弁してやる」 「まさか、一人一発づつ殴らせろってことじゃないだろうな」 「お前、頭いいな」 「それほどでもっ」 彼は、にんまりと笑った。少し、集中する。が、それは霧散した。 「その勝負、私が預かります」 栗色の髪を三つ編みした少女が剣を抜いて現れた。 「相手が男の方とはいえ、多勢過ぎませんか?」 「ちっ、お前ビアソーイダの……」 男たちがいっせいに逃げ出し、最初に声を掛けてきた男もその場から立ち去った。 「ここはちんぴらが多いんです。気をつけてください」 「あ、ありがと。で、あんたは?」 「わたしはフレクアです」 「あ、そ。助かったよ。ホントに。ああいう奴の相手も面倒だしさ」 「でも、あなたは恐れてもなかった。違う?」 「あんた、まさかビアソーイダのヘネシー王女……」 「わたしはフレクア。ヘネシー王女は一番上の姉さまのことです」 「ああ、そうか」 「話を逸らさないでください。武器も持たず、腕力もなさそうなあなたが、チンピラたちの相手をしようとしました。魔法使いですね」 「だとしたら?」 「我が城にお招きします。父上が探しておられるのです」 フレクアは半ば強引に彼の腕を引っ張った。
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