| 2001年10月26日(金) |
『きみよ わすれないで』 |
金曜10時からは「恋を何年休んでますか?」を観る。 理由は単純、THE BOOMの宮沢さんが出ているから、それだけ。
・本日の一冊 『きみよ わすれないで』(篠原一/河出書房新社)
篠原一の名前はかなり前から知っていた。 史上最年少で文學界新人賞を受賞した二歳年上の女流作家。 何かのインタビューで自称を「僕」としているところが、 理由もないままに現代人を象徴しているかのような気がして面白かった。 でも、作品は読んだことがなかった。
目の悪い調律師と少女の現在の交流。 目の悪い少年と変わり者の叔父の過去の交流。 現実社会から切り離された場所で流れる時間の中で生きる人々を、 冷静に、努めて冷静に描いている・・・予想通りの文体。 中和的で無機質、低体温で無感情なふうに装われている文章だと思う。
あまり読み込むつもりもないのでさっさと読んでしまったのであるが、 冒頭と結末にやや印象的な文章が配置してあるのが気になる。 言葉にすれば嘘になる。 奇跡の価値は体験と目撃によってのみ支えられるべきなのに、 どうしてひとはそれを語ろうとするのだろうか。
「奇跡」・・・確かに本章に描かれているのはある種の奇跡に違いない。 でも、これはきっと好き嫌いの分かれる世界観なのであろう。 一個人としては大好きではないが、嫌いではない・・・そんな感じかもね。
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