今日・明日はずいぶん冷え込むと聞いてはいたものの・・・ 院生室でまったりしてところに慌しく駆け込んできたN尾女史。 こっちが心配するほどガタガタ震えだすのはやめてください。 大学4年間を関西で過ごしている間に、北陸の気温を忘れたのかっ!?
本日の一作: ・『A 2 Z』(山田詠美/講談社)
発売当初からずっと気になっていた山田詠美の新作をやっと読了。 いつにも増してキレがあり、躍動感溢れる文章は天晴れなぐらいである。 最初から最後まで少しもスピードを落とさずに物語を展開する秘訣は何? 世間に名を轟かす作家陣の中でも群を抜いているとしか言いようがない。
主人公は敏腕編集者、既婚、でも一回り近く歳下のボーイフレンドがいる女性。 口は悪いが下品ではなく、むしろゾクッとするぐらいチャーミングだ。 彼女はもう夫婦間では得られない何かを求めて、恋人との関係に夢中になる。 その一方で・・・ 永遠などないことを知り、恋以上に失えない大切なものの存在も知っている。 それは同じように歳下の彼女との恋愛を大事にしている旦那にも共通する思考。 だから、2人は決して離婚しようとは思わない。 結局、「愛すべき敵にもなれる人」なのは、お互いにとってお互いだけなのだ。 人間同士の付き合いは複雑そうに見えて、種を明かせば単純にも見える。
さて、詠美作品の特徴は彼女独特のセンスで選び抜かれた語彙と真理。
すべての男と女の物語は、いて欲しい時に、いてくれない、 そのことから始まるように、私には思える。 いて欲しい時に側にいてやれる。 いて欲しい時に側にいてくれる。 そんなシンプルなことが、何故、かなわない夢に終わってしまうのだろう。
言われてみればそうなのかもしれない。 いるべき時に側にいることができなかった瞬間、歯車が狂うのかもしれない。 単純だからこそ、忘れがちな・・・でも大切なこと。
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