ヤグネットの毎日
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2001年10月29日(月) 山砂利対策での議会の様子

 29日は、市議会の東部丘陵地整備対策特別委員会(なんて長い委員会名だ!)があり、委員でない僕は少しだけ、様子を傍聴した。
 城陽市のまちづくりにとって、絶対に避けてとおることができないのが東部丘陵地の山砂利問題だ。
 今からかれこれ40年前、骨材としてそれまで木津川の川砂が使われていたものが、城陽市の山からきわめて良質の砂がとれるということで、砂利業者が山を買い占めた。以来膨大な砂が削られ、また公共残土として他から運び込まれた砂で埋めもどされ、砂利を積んだダンプが道路を往来し、付近の住民は砂埃、震動、騒音などなどで、筆舌につくせぬ苦しみを味わってきた。また、京田辺や井手町から城陽市を仰ぎ見ると、山を削り取って急崖地となった姿がくっきりと浮かび上がる。
山砂利採取を一日も早く終わらせて、住民の声を反映した修復整備、まちづくりをすすめてほしい。そして、当面、ただちにダンプ公害をなくしてほしいーーこれが、地元住民をはじめ多くの市民の願いである。

 ここ1〜2年、議会で議論の俎上にあがり続けたのは、久世奥山2番地という原則として山砂利採取を行ってはならないとされる場所(ゾーン)で例外的に砂利採取を認めるか否か、ということであった。
 細かい経過は省くが、採取を認めるか否かの許認可は京都府しかできない。前の大西市長は、この久世奥山二番地の採取を京都府が認めるという判断をくだす場合には、その不可欠な条件として「ダンプ公害をなくすためにも、久世奥山2番地の採取にあたっても、このアクセス道路の建設時期を明らかにしていただくことが採取の前提条件と考え」ると表明されていた。さらに、採取についての規制条例の制定にむけても準備をすすめていた。
 
 橋本市政は、当然この立場を引き継ぐべきだが、僕が注目したのは、議会のなかでの中立会派や、新与党のみなさんのスタンスである。

 「城志会」の畑中完治議員は、結局、久世奥山2番地が採取OKとなったことを取り上げて、「業者のごね得」と行政の取り組み姿勢に厳しい意見をぶつけ、与党である「緑の会」の議員さんの中からも、地元住民への説明不足等々、行政の取り組みの甘さを指摘していた。

 他の会派はどうか?30日付の「洛南タイムス」の記事を以下紹介する。

 「一方、いっかんして採取を推進してきた『自民党市民クラブの』の野村修三議員、安村治議員、「反対」から「賛成」に回り、京都府の認可に大きな役割を果たした『市民クラブ』の内田茂議員、南村竹夫議員、『公明党』の西村満議員、千古勇議員はまったく発言しなかった」
 注)内田茂議員の会派は、現在「ひびきの会」…矢口

 議会は市民の代表として市民の利益になることは何か、という角度から議論する場だ。
 その点で、与野党の垣根を超えて、行政の取り組みを問いただすことは、大事なことで、拍手を送りたいくらいだ。他方、まったくだんまりを決め込むというのは、いったいだれを守るためのものなのか。
 首をかしげたくなったのは、僕だけではないはずだ。こういった情報をもっとみんなに知らせたいと思った。

 ちなみに、僕はどう考えているかというと、これ以上の山砂利採取による環境の悪化、ダンプ公害の被害を広げないようにするためにも、住民参加のもとに、山砂利採取についての規制条例を策定し、跡地利用もふくめて、市民の声が反映されたものにしていくこと。その過程では、業者への指導や対応を行政が厳しく行っていくこと、当面ただちに、ダンプ公害をなくすための対策(ダンプ専用道路)の建設を強くつよく京都府に働きかけていくべき、だと考えている。


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