ヤグネットの毎日
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2002年09月25日(水) 自治体の役割が問われている

 城陽市議会は、一般質問の三日目。日本共産党からは、飯田薫議員と若山憲子議員が登壇した。
 飯田議員は、お年より世帯に設置されている「シルバーフォン」の機能充実と踏切りの改良等をはじめとした近鉄寺田駅の周辺整備について質問。若山議員は、介護保険の現状と課題、公園のリニューアル計画の進捗状況を質した。
 二人の質問が行政に問いかけたのは、「自治体の役割とは何か」という基本的だが一番城陽市に欠ける問題だ。
「シルバーフォン」は、65歳以上のお年より世帯、身障者のみの世帯、その他安否確認が必要と認められる世帯に設置されているもので、城陽市内で200台が現在設置されている。万が一の事態には、地域の福祉協力員宅が2カ所、そのどちらにも連絡がとれなかった場合には消防本部につながる仕組みだ。
 飯田議員は、心臓疾患をもつ高齢者が突然倒れ、一時間も仰向けのまま動けず生死をさまよった悲痛な体験をもつお年よりの話を紹介しながら、「地域の福祉協力員の電話は、留守電機能やファックスがついているものではだめ、すぐに対応できる状態にあること」など条件が厳しい。消防本部にすぐにつながるように改善すべきだと主張した。
 これに対し、城陽市は「国の方針で、地域の協力体制が重要との考えからまず地域の協力者二人までの所に連絡が入り、不在の場合には消防署に連絡が入る仕組みをとっている。助け合いの社会を作るのが趣旨であり、変える考えはない」とつっぱねた。
 城陽市のシルバーホンの利用状況は、平成13年で5件の発信、3件を搬送、14年8月現在では4件の発信、3件の搬送で、他市に比べても少ない、ということである。
 市民相互の助け合いはもちろん大切だ。しかし、市民の命を守ることこそ自治体の一番大切な役割ではないのか。そして、市民が安心できる救急体制をつくることこそ優先してやるべき仕事ではないだろうか。
 「国の方針だから」。何ごとも「お上がいうことだから」。「お金もないし仕方ない」。これでは、特色があり市民から喜ばれる魅力あるまちづくりなどすすむはずがないではないか。

 若山議員の公園のリニューアル計画の進捗状況を問うたことに対しても、行政は「魅力ある公園をつくるために現在作業中」という何とも味気ない答弁。

 昨年11月の決算委員会で、青谷の児童公園にある遊具で2歳になる幼児があやまって足を踏み外したり、浮いたくぎにひっかかり転倒する、などの事故がおきた。この問題を僕はとりあげ、改善を要望したところ、行政側からは、「平成13年度中にリニューアル計画を策定中であり、そのなかで改善を図る」と答弁していたのだ。いったい、検討にいつまでかかっているのだろう?

 これも、ある意味で当然である。城陽市の200を超す公園について、関係する自治会等と一つひとつ相談をしようと思えば、それなりの体制が必要だ。職員体制をしっかりしてこそ、住民サービスや住民のための仕事は進むものだろう。その点でも、この公園リニューアル計画策定の異常なまでの遅れは、自治体のあり方が問われた問題なのである。


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